この本は必読。

日曜の例の番組、不勉強の張本勲が筋力トレーニングを批判したのはパスする。
それよりも堀内恒夫が、
「キャンプっていうのはね、コーチのね、学芸会の発表会ですよ。工夫をして自分が勉強してきたぞということを必死にアピールする場所なんですよ」
と言ったが気になった。

春季キャンプは長時間、集中的に練習できる唯一の機会である。この期間にコーチが新たな練習法をプレゼンするのは当然の話だ。

今のトレーニング法は、MLBからくることも多いが、大学のスポーツ関連の研究者が編み出したものも多い。いずれにしても、このトレーニングの目的が何で、どんな効果があるかが、データなどで明らかになっている場合も多い。
単なる思い付きではなく、しっかりしたバックデータがある練習法がほとんどだ。
自分の役割を認識しているコーチであれば、新しい練習法を提案するのは当然のことであり、むしろ義務と言ってもよい。
MLBでは選手自身がトレーニング法を編み出すことも多い。トレーニング法マニアのような選手もいる。少なくとも与えられた練習を何も考えずにやるような選手は一流とは言えない。優秀な選手は、自分で自分の能力を高めようとするのだ。
選手の特性を見極め、問題点を見つけて的確な練習法、トレーニング法を提示するコーチは、評価が高く、他球団から声がかかることも多い。

堀内や張本が言いたいのは
「野球の練習なんて、昔から決まってるんだよ。俺たちはそれでやってきたんだ。余計なことしないで、選手がくたばるまで必死にやらせればいいんだよ」
「学芸会」という言葉に堀内恒夫の「蔑視」がうかがえるが、張本も堀内も、もう「役立たず」だといっていいだろう。

仁志敏久さんは「“俺たちの時代は”はポンコツ」と言った。「俺たちの時代は」と昔のことばかり持ち出す指導者は役に立たないということだ。
野球選手でも、指導者でも、日々勉強しなければ生き残れない。当たり前のことなのだが。

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