今年のMLBは混乱が続いている。開幕時期もわからないし、どういう興行形式になるかも不明だ。
だから今になってDFAになる選手も出てくる。ブルージェイズの山口もその一人だ。

2019年、巨人での最多勝を土産にポスティングでブルージェイズに移籍。契約は2年総額635万ドルだった。
昨期のMLBは、6月開幕。ペナントレースはわずか60試合というかつてない異常事態ではあった。山口は先発ではなく、救援時々先発のスイングマンで起用されることとなった。

昨年の戦績

S-Tamaguchi


初登板はチームの3試合目。いきなり10回裏の無死二塁のタイブレークでのマウンドとなった。10回表にチームが勝ち越したのでこれを抑えれば勝ち星が転がり込んでくるが、山口は先頭のマルティネスを歩かせ、続くキアマイアに三塁打を打たれ負け投手。

次の試合もタイブレークでの登板となり4失点で負け投手。

以後、重要なポジションで使われることは少なくなった。8月は自責点2だったが、9月は自責点17。先発起用されることもなく、ポストシーズンではロースターに載ることはなかった。

それでも2年契約だから翌年もプレーできるはずだったが、2月11日に実質的な戦力外であるDFAになり、ウェーバーに掛けられるも応札はなく、FAとなった。

山口を見ていると2005年にMLBに挑戦した中村紀洋を思い出す。MLBに野望を抱くのは良いことだが、それが何を意味するかをあまり理解していなかったのではないか。

単なる「腕試し」とか、日本では得られない高額の年俸とか、そういうものに惹かれたのではないかという感じがする。

MLBに挑戦するのは「異文化への挑戦」だ。言語だけでなく文化、さらには競技としても日本とは全く違う環境で、いかに自分を変化させ、適応させていくか。そういう部分があったのかどうか。

山口は救援投手で起用されてきたが、途中から先発に転向。さらに巨人に移籍してからは再び救援、そして先発とポジションを代わった。好成績を上げた年もあったが、成績は安定しなかった。たまたまたコンディションが良くて、起用法が自分に合っているときは好成績だが、そうでないときは不振という感じで「適応」が苦手ではないかという印象だった。
酒での不祥事もあったが、やや古いタイプの、そしてあまりMLB挑戦には向かない投手ではないかと思った。

異常事態のMLBで、MLB選手さえ経験がないタイブレークでいきなりマウンドに上がるなど、昨年の山口俊は気の毒というしかなかったが、それでも才能や努力の片りんを見せることができなかったのは、彼の問題だろう。

巨人が獲得するといわれているが、原監督が最多勝の山口をあっさり送り出したのは、それほど信頼感がなかったからだ。山口はここでも結果を出すことを求められる。

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2020年S.パットン、全登板成績

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