島根県の丸山達也知事は、2月17日に開いた東京五輪聖火リレー県実行委員会で、現状のまま五輪が開催されれば、感染の第3波と同じように感染拡大と経済悪化を招きかねないと主張。「アスリートやランナーの皆さんの気持ちを考えると大変心苦しいが、今の状況が続く中で、五輪とそれにつながる聖火リレーの開催を賛成できない」とした。
東京五輪開催の機運が、東京など大都市圏の都合、事情で盛り上げられていることへの強い反発が背景にある。日本で一番人口が少ない島根県は、感染者数も少ないが、大都市圏同様に自粛を求められ、飲食店を中心に経済に大きなダメージを蒙っている。

「著しく不公平な対応で、もう一度都が感染拡大を助長するようなイベントの開催は理解できない」と訴え、国の財源で県内飲食店への給付金を求めていくとのことだ

島根県内の事情について言えば、聖火ランナーが県内を走れば、沿道に人が集まる。これによって感染のリスクが高まる。医療体制がぜい弱な地方にとって、迷惑極まりない。
それ以上に丸山知事が問題視したのは「東京都の姿勢」だった。

緊急事態宣言が再発令された1月、保健所の調査機能を縮小し、濃厚接触者や感染経路の特定が一部でできなかった点を指摘。世界中から競技者を受け入れる五輪で感染がさらなる拡大局面に入り、島根にも影響が及ぶ懸念を示した。

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東京都の小池知事は東京五輪開催に世論を誘導するために、保健所による調査を縮小、さらに無症状の感染者が多い若者世代へのPCR検査も絞り込んでいる。陽性者数、陽性率は下がっているが、それは都内の実勢を反映していないというのだ。にもかかわらず、東京都の陽性者数は下げ止まりつつあるが、大都市圏がそうした「印象操作」をして「五輪開催」を強行し、海外からウイルスが流入して地方に影響が及ぶことを恐れているのだ。

丸山知事は、島根県民に「東京五輪のためにみんな協力しよう」と言うことができないのだろう。一般の島根県民にとって、東京五輪を行うことのベネフィットはほとんどない。しかしリスクは高まる。この理不尽を説得できないのだろう。

島根県の自民のボスである竹下亘が「発言は不用意だ。注意しようと思っている」といったが、竹下は丸山知事の政敵であり、これはポーズだ。ただ丸山知事も自民系の政治家だから「お国の姿勢に逆らうとは非国民だ」と同調圧をかけているのだ。

嫌らしかったのは、西村康稔経済再生相の言い草だ

「政府は自由度の高い交付金も配っている」と指摘したうえで、「それこそ知事の腕の見せどころだ」と独自の支援策に知恵を絞るよう逆提案した。

要するに「俺は自由裁量のある金を持っているんだ。お上に楯突くと恵んでやらねえぞ」といったわけだ。高級官僚上がりらしい言い草だ。

丸山知事の意見には、地方を中心に賛同者が増えている。要するに「東京オリンピックは私とは関係がない」と思う人が増えているのだ。これは政治の責任だ。


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