これほどまでにトレードが成功した例も珍しいのではないか。打撃王国ミルウォーキー・ブリュワーズ=MILは、投手力という翼をもって、ペナントレースを制したのだ。
MILの投手成績。昨年と今年。各STATSのアリーグ14球団での順位、各数値の昨年対比を入れた。

MIL-2011-Pitch






カンザスシティ・ロイヤルズ=KCのエースとして活躍したザック・グレインキ、そしてトミー・ジョン手術からカムバックしたトロント・ブルージェイズ=TORのショーン・マルカムという先発投手を獲得した。さらに、ニューヨーク・メッツ=NYMからフランシスコ・ロドリゲス、ニューヨーク・ヤンキース=NYYからセルジオ・ミトレ、アトランタ・ブレーブス=ATLから斉藤隆。
これらの移籍組が、全部期待通りの数字を残したのだ。さらに、ランディ・ウルフ、ヨバニ・ガヤードもフルシーズン活躍。昨年、引退したトレバー・ホフマンからクローザーの地位を受け継いだジョン・アクスフォードが昨年を上回る活躍。
このほかにも、去年ヤクルトにいたデラ・クルーズも後半戦でいい働きをした。
新任のローニキー監督の手腕なのか、幸運かはわからないが、これによって、昨年、下から2~3番目だった投手陣は、一気にトップ5に躍り出た。
打線は、昨年ほどの迫力はなかったのだが、それを補って余りある投手陣の大躍進で、MILは久々に優勝の美酒に酔ったのだ。
こういうシーズンは滅多にないのではないか。今季でウルフがFAになる。何人かの変動は当然あるだろうが、戦力的には上位を保つのではないか。

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