村田諒太は奈良県の出身で、私の家から遠くない駅の駅前に彼が通っていたジムがある。
J-Cast
ボクシングのWBA世界ミドル級スーパー王者・村田諒太選手(35)が2021年7月8日、フェイスブックに投稿した内容にインターネット上で注目が集まっている。投稿では、出演依頼を受けたテレビ番組の内容をめぐり「金メダリストに順位づけするなど、失礼極まりないな」と疑問を呈している。

7月20日にテレビ朝日で放送される
「金メダリスト総選挙 歴代オリンピックで凄いと思う人ベスト30」という番組に強い抵抗感を示したのだ。
「放送権を持っている競技とか、スポンサーメリットのある選手を祭り上げてきたからこそ、同じ金メダルに価値の差を生み出してきたんじゃないか ましてや番組で金メダリストに順位づけするなど、失礼極まりないな」

競技によっては、参加するコンペティターの数や、競技人口などによって「難易度」があるのは間違いないところだ。野球などは世界的にはマイナー競技だから、陸上競技やサッカーなどに比べて難易度は低いかもしれないが「野球の金メダルはレベルが低い」と言われれば、関係者やファンは怒るだろう。

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おそらく村田の金メダルは、フィギュアや体操、マラソンなどに比べれば下になるだろうが、中の上ということろか。
しかしそうしたランキングは、村田の言うように「メディアがどれだけ騒いだか?」によって決まる「印象」以上の何物でもない。

そもそも異なる競技の優劣を比較するのはナンセンスだ。

テレビのバラエティは「ランキング」が大好きだ。下から上に順番に紹介していくから、「1位は誰だろう」と思う視聴者を引き付けておくことができる。大して取材をしなくても、素材を紹介するだけでいいから「楽」である。

取材対象は単なる「素材」だし、順位の厳密性もどうでもいい。ただ「ランキング」をするだけで、怠惰な視聴者を引き付けることができる。

テレビ朝日は「モーニングショー」で東京五輪を強行する政権を連日強く批判している。私は真っ当なことだと思っているが、その同じ局で極めて安易な「五輪便乗番組」を制作することに、良心の呵責はないのかと思う。

新聞もそうだが、特にテレビは「スポーツ」「アスリート」に対して一片のリスペクトもない。単なるタレントとして安易に消費しようとしている。この姿勢が、日本人のスポーツ観をゆがめている。

20日放送だから、すでに番組は完パケ状態に近いのだろうが、テレビ朝日に良心があれば、番組放映をやめるとか、内容を変えるとか、今からでも手を打つべきだと思う。


大島康徳、チーム別&球場別&選手別アベックHR数|本塁打大全

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