よせばいいのに、今年もドラフト指名有望選手がいる独立リーグの記者会見に行く。昨年は徳島インディゴソックスだったが、今年は火の国サラマンダーズだ。記者発表は熊本市内のホテルだ。

普通の記者会見の場合、演壇に向き合って長テーブルと椅子が用意され、記者はパソコンを置いたりして取材をするのだが、ドラフトの場合、取材する側は床にそのまま座って演壇の選手を見上げることになる。カメラ優先だからだろう。1位、2位の指名なら5時から始まって6時くらいに終わるが、独立リーグの場合、ほとんどが育成枠だからずっと後のほうになる。4時間近く座っていることになったりする。この間ずっと待っている選手も大変だが、取材する側だって大変だ。

火の国の石森は「1位か」という話も出たが、ちょっと盛りすぎで「3位」当たりの評価に落ち着いている。それでも大したものだが、即戦力だから球団によっては外れ1位やウェーバーの2位で抑えておこうという判断もありうる。

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サラマンダーズにはそれ以外にも有望選手がいるが、これはなんともいえない。特に育成枠になると各球団はその場の判断で変えたりする。私は育成指名の順位なんて大して意味がないのではと思っていたが、そんなことはない。1位と下位では大いに違う。1位は本来は本指名でとるべき選手がたまたま残っていた時にぱっと抑えに行く感じだが、育成下位は「今回のドラフトはちょっとこのあたりが手薄だったから、この選手でも取っておこうか」となる。
独立リーグで指名される選手の中には、もっと早くにドラフト指名されるべき選手で、怪我や人間関係などで一度リタイアした選手が結構いる。そういう選手は、スカウト陣もよく覚えているから「あ、こんな選手が売れ残っている」とばかりに指名することもあるのだ。

こんな感じで、最近はドラフト候補選手をよく取材するが、端的に言って私は「その選手の技術的な評価」は全くできない。本格的な野球経験もないし、それほどのキャリアでもないからだ。その点は全くの素人だ。客観的なSTATSと球速などの数字、そして監督や他の評者の評判などをもとに紹介記事を書く。
ただ、こういう記事を書きだして、ドラフトで指名される選手はこの時期になると「人間が変わってくる」と思う。独立リーグであれ、社会人であれ、学生であれ、満足いくシーズンを送った上に、スカウトの評価もよかった選手は、自信もあるし、自覚もできてくるからいうこともしっかりしてくる。それは具体的には調査書の枚数になる。石森のところには12枚きたという。パーフェクトだ。

それに比べて、この時期になって「わかりません」と言っている選手は、おそらく無理なのだ。話を聞く選手は、私にとっては子供よりもまだ年下なので、自信があるのか、不安に思っているのかは、表情や口調でだいたいわかる。ドラフト会議の席に出席する選手は、最低でも1枚以上の調査書をもらってはいるが、ダメな選手は事前になんとなく察しが付くのだ。

今年は独立リーグ6球団11人に話を聞いた。わずかな時間のコミュニケーションではあるが、それでも情が移る。ちょっとした「父親のどきどき気分」で、明日の発表を待つことになるのだ。


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