CSの問題点についてNumber Webに書いたのだが「それはお前が阪神ファンだからだろう」みたいな書き込みが散見される。
Number CS


Number Webなど商業的なメディアに書くのは基本的に「公論」である。プロ野球について書くときは、どこどこファンだと標榜しない限りは、野球界全体のことを考えて書く。これ、当然のことだ。

ライターだけではなく、一般のファンも、どこか球団のファンである以前に、プロ野球ファン、あるいは野球ファンであるはずだと思うのだが、そうでない人もいるようだ。

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これも何度も言っていることだが、2004年球界再編問題が起こって近鉄バファローズが消滅の危機にあったときに、同じ南海ファンだったある男が「1988年に南海がなくなってから、何で近鉄だけが生き残ってるねん、と思ってたけど、これでやっと気が晴れた」と言った。私は本当に残念な気がした。この時の球界再編は、単に近鉄がなくなるということではなく、今までのプロ野球の枠組みが壊されるという大事件だった。「自分の嫌いな球団が消えてなくなるからいい気味だ」という言い草を聞いて、この人は南海ファンだったかもしれないが、野球ファンではなかったかもしれないと思った。

こういうのを「贔屓の引き倒し」というのだ。ひいきチームかわいさのあまり、相手チームを攻撃したり、衰退するのを喜んだりする。そういうファン、他球団や他球団のファンを「敵」だと思うファンは、野球界にはマイナスでしかない。

スポーツマンシップの考え方では、スポーツは「チームメイト、相手選手、審判、競技そのもの」をリスペクトする前提で成り立っているとされる。それはファンにも通用することだと思う。相手がダメになっているからいい気味だという理屈は、スポーツファンなら口にすべきではない。
「きれいごとを言うな」というかもしれないが、スポーツは徹頭徹尾「きれいごと」でなければならない。

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今回のCSで、巨人が「下剋上」しそうな展開になって、CS見直しの機運が高まりそうなのは「阪神ファンが怒っているから」ではない。プロ野球の発展のために今のCS制度は良くないのではないか、という「公論」が立ち上がっているからだ。

自分は〇〇ファンだ、という立場の表明は、「だからほかのチームのことや野球界全体のことはどうでもよい」という意思表明ではない。「自分の球団さえよければよい」は、恥ずかしい認識だということを自覚すべきだろう。


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