公式ホームページが1枚だけになって、12月をもって無期限休止になった旨が書かれた。
小西美加さんなど、かつての名選手からも休止を惜しむ声が上がっている。
今年は試合をしなかったが、2009年に創設以来、12シーズンにわたってペナントレースを行ったことは、確かに「偉大な功績」ではある。

しかしながら女子プロ野球リーグは、最初から最後までファンのものでも選手のものでもなく、わかさ生活創業者で、女子プロ野球創立者である角谷建耀知のものだった。
そのことが、発展の最大の阻害要因になった。

2009年に日本女子プロ野球機構が創設され、翌年から「京都アストドリームス」と「兵庫スイングスマイリーズ」によるペナントレースが始まった。

以後、チーム数は4つまで増えたが、ペナントレースの方式は毎年のように変わった。それだけでなく2014年には東日本にも球団を置くことになり、それまで応援していた関西のファンを失望させた。

またある年は選手は姓を名乗らず、下の名前だけになった。美加とか千尋とかの名前が並ぶスコアボードは、水商売のお姉さんの野球大会のようになり、誰が誰か全くわからなくなった。
2012年。

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試合前に選手が踊ったこともあった。本当ならアップをして試合に備える大事な時間に、うまくもない踊りを踊らせたのだ。選手が突然引退させられたり、解雇されることもあった。
女子プロ野球は、女性蔑視、ファン軽視、そしてスポーツそのものを軽視していたと言えるだろう。

こうした政策はすべて角谷建耀知の一存で行われたものだ。太田幸司など参画した野球人も振り回された。端的に言えばこの人物の「人間性」「品性」が、女子プロ野球リーグの限界となった。

角谷は自分が原作した女子野球漫画を発売。甲子園球場などに広告のバナーを出したが全く盛り上がらなかった。独裁的なトップが独りよがりの作品を世間に出すのは、大川隆法や深見東洲などカルト教団ではよくあることだが、これと似たようなものだった。

経済的に苦しくなってからはエイジェックが参画を申し出たが、自分の「おもちゃ」が取り上げられるのを嫌がった角谷が拒否、最後の望みも絶たれた。

角谷の気に入らなかった選手はやめさせられた。キャリアを絶たれた選手もいた。

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赤字を垂れ流しながらでも存続できるものなら存続しただろうが、親会社の「わかさ生活」の業績が芳しくなく、道楽を続けられなくなった。従業員200人、年商160億の企業が、プロ野球リーグを丸抱えするのがそもそも無謀だった。

公式サイトの最後のコメントにまで「角谷」「角谷」が踊っている。要するに玩具だったということだ。女子野球をもてあそんだに過ぎない。

NPBが女子野球を抱えたり支援したりし始めている。女子プロ野球は別の形で始まるかもしれないが、旧女子プロ野球とは一線を画したものになってほしいと思う。角谷は「応援する側に回る」と言っているが、もう関わらないでほしい。


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