ベテランズ委員会は、全米記者協会(BBWAA)による殿堂入り投票で選に漏れた選手の中から、再度伝度入りを検討する組織だ。
大正の選手を4つの時代に分けて選考している。

1871年~1949年 Early Baseball
1950年~1969年 Golden Days
1970年~1987年 Modern Baseball
1988年~    Today's Game

今季はこのうち2つの時代で殿堂入り選手が選出された。
まず野球草創期の Early Basebalから2人。いずれも黒人選手だ。

Early


バド・ファウラーは19世紀末のニグロ・リーグの選手、監督。アフリカ系最初のプロ野球選手とされる。

バック・オニールは1930年代から40年代、カンザスシティ・モナーク酢で活躍した一塁手。ニグロリーグの伝説の大選手の一人だ。

ベテランズ委員会だけではなく、アメリカの野球史家はニグロリーグの歴史の発掘に力を入れているのだ。

1970年以前のGolden Daysから4人

Golden


ギル・ホッジスはドジャースの強打者だったが、引退後はワシントン・セネタース、ニューヨーク・メッツで監督を務める。1969年の「ミラクルメッツ」のときの監督。しかし1972年、48歳で病没。
私は1978年からベーマガのMLB特集ムックを買っていてギル・ホッジスの名前は知っていたが、この程度の実績では殿堂入りは無理なのだと思っていた。没後50年で殿堂入りしたわけだ。

ジム・カートは1959年から25年にわたってメジャーで投げた左腕。ツインズ、ホワイトソックスなど。最多勝1回、守備の良い投手だった。

ミニー・ミノーソはキューバ危機以前にアメリカに渡った外野手。勝負強い中距離打者で、1980年、54歳の年にもホワイトソックスでプレーしている。

ト二ー・オリーバもキューバ出身。右投げ左打ちの強打者でミネソタ・ツインズ一筋。チームの顔として8年連続オールスター出場。

こうしてみると数字よりも、選手の出自や歴史的な立ち位置、人気、エピソードなどで再度先行されたような印象だ。

NPBもこのくらいの丁寧な選考をすべきだと思うが、記者クラブにはそういう資質はないか。



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