日本高野連は会長が変わったばかりだが、かなりの苦境に立たされている。センバツ高校野球で聖隷クリストファーが選に漏れてから2週間、いまだにこの選考を疑問視する声が、くすぶり続けているのだ。

日本高野連の宝馨新会長は、こんなコメントを出した。

選抜高等学校野球大会の出場校は、毎日新聞社と日本高等学校野球連盟が大会主催者として、野球に関して見識の深い選考委員を委嘱し、選考基準に則り、選考委員会で厳正かつ慎重に審議し決定します。したがって、去る1月28日に決定した「第94回選抜高等学校野球大会」出場校32校と補欠校は最終のものです。
今回の選考に関して、多くのご意見を頂いております。頂戴したご意見を真摯に受け止め、今後の選抜大会をより良いものにしていくよう、関係者一同努力を重ねて参ります。


要するに「いろいろ言われても選抜の結果は変えない」と言っているのだ。このこと自身は、私はそれでいいと思う。選考結果を外部の声でころころ変更させてしまっては、大会の意義が揺らいでしまう。権威などはどうでもいいが、信用を失ってしまう。
決めてしまったものは、決めてしまったもので、仕方がないことではあろう。

しかし、以下の部分は問題がある。
日刊スポーツ
静岡県高野連から同校に対して主催者側から何らかの措置や丁寧な説明などを要望されたとした上で、「これ以上の説明を差し控えたい」などと回答したと発表した。

センバツでの選考に関する議論をシャットアウトするといっているのだ。「これ以上ごちゃごちゃいうな」ということなのだ。

少し前までなら
「えらい監督、指導者が、お前らにはわからない高い見地から、高校を選んで差し上げたのだ。黙って押しいただけ」
で済んだはずだったが、今は「説明責任」が求められる。客観的に見て妥当性がない選考は、世間の支持を得られない。高校野球は「業界の所有物」ではなく、「野球ファンみんなのもの」なのだ。
このあたりが、日本高野連の古い頭の幹部にとっては、大きな誤算となったはずだ。

頂戴したご意見を真摯に受け止め、今後の選抜大会をより良いものにしていくよう、関係者一同努力を重ねて参るのであれば、その過程を公開すべきだ。そしてより広範な意見を求め、改訂すべきだ。
そうでなければ聖隷クリストファーは浮かばれない。

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