パラリンピックでは、ロシア、ベラルーシの選手は、個人参加が認められた。


ただしメダルをとっても国別のランキングにはカウントされない。ま、国別ランキングそのものがオリンピック憲章違反だと思うが。

ウクライナ侵略に関しては、IOCは強い姿勢を示していて、ロシア、ベラルーシの排除を発表している。しかし個人参加を認めたのは、現地まで来た選手を追い返すのは忍びない、ということかも知れない。
中国と違って、ロシアはお金持ちではないから、IOCに大きなスポンサードをするロシア系企業は多くはない、だから割り切ることができるのではないか。

ロシアは五輪終了からパラリンピック開幕までの期間にウクライナを屈服させることができると踏んでいたと思う。ウクライナが沈黙すれば、世界の非難もトーンダウンするし、クリミア半島同様、力による現状変更は可能だと言う理屈だろう。

しかし侵攻開始から1週間がたっても主要都市は陥落していない。むしろロシアの側に疲弊が目立つ。
パラリンピック開催までにロシアの思惑通りに作戦を完了することは不可能になった。

今日、ロシアとウクライナは、2度目の停戦交渉に入るが、これパラリンピックを念頭に置いてのことではあろう。
ロシアはキエフを陥落させたかっただろうが、それも叶わず。ウクライナの士気は旺盛だ。
今回の停戦交渉でロシアが希望する武装解除、政権放棄をウクライナが飲むことはあり得ないだろう。そうなると戦闘は続航だが、パラ開催中は、戦闘をやめなければ、五輪憲章違反になる。開催国である盟友、中国の顔にも泥を塗ることになる。ロシアは想定外の事態に立たされる。

もしパラリンピックが始まってもロシアがウクライナ侵略をやめなければ、個人参加が辛うじて認められたロシア選手も、会場から排除されるのではないか。そしてロシアは世界のスポーツ界から完全に追放される。自国開催の大会を汚されたのだから、さすがの中国も今回はロシアの肩を持つことはできない。

そのデメリットの大きさを考えれば、ロシアはウクライナ侵攻を、パラリンピック期間は停止させなければならない。かりそめにせよ、停戦合意せざるをを得ない。

3月13日の閉幕まで戦線が動かなければ、ウクライナへの欧米の支援は非常に手厚いものになる。首都防衛の準備もしっかりできる。
一方でロシアは世界中から叩かれて、厭戦気分がさらに高まり、侵略を続行することが不可能になるかもしれない。補給線も伸び切って、兵士が窮乏する可能性もある。

「スポーツと政治は別物」みたいな変な理屈があるが、今回の戦争はほかならぬスポーツが戦局に大きな影響を及ぼす可能性があるのではないか?

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