大谷翔平はよくやっているとは思う。筒香、秋山、有原らがMLBから脱落している中で、第一線で頑張っているのはすごいことだ。しかも二刀流で。
今季は、昨年ほど驚異的な活躍はしていないが、それでもOPSは.800を超え、投手としてもローテを維持している。まずまずではある。怪我をしないように頑張ってほしいとは思うが、今日などはダブルヘッダーで9タコ。今の監督代行は大活躍した次の日に休ませるなど、好調をぶつ切りにしている印象ではある。チームが連勝したのも複雑だ。ただ「こういう日もあるわなあ」ではあるのだが。

大谷翔平にも当然、好不調の波があるのだが、日本の地上波テレビを見ている限りでは大谷翔平は、不調の時などなくて、ずーっと「海の向こうで大活躍」しているように見えてしまう。
スポーツニュースでは「今日の大谷翔平」みたいなコーナーがあるが、そこでの大谷は「活躍してばっかり」だ。本塁打、安打を打つか、三振を奪っている。直近の試合でヒットがない時は、前の試合の活躍シーンを紹介することが多い。そして「大谷が好きで好きで仕方のない現地のファン」みたいなのも流す。そしてスタジオでは「いやー、すごいですねー」で一丁上がりである。

fa483f8c23403c6e874a8eaa095dc6c2_s


ロシアのウクライナ報道じゃあるまいし、あほの一つ覚えみたいに「今日も大谷大活躍」を報じるだけ。テレビを見るだけでは「今年の大谷は好調なのか、そうでないのか」がよくわからない。記録の評価は一切しないのだ。

今の地上波は各ジャンルの「おいしいところ」だけをつまみ食いして視聴率を稼ぐが、詳細の情報はほとんど伝えない。MLBなら大谷翔平、将棋なら藤井聡太、ゴルフなら渋野日名子、こうしたスターたちの「いいシーン」だけをちょっと伝えて、他の選手や競技全体についてはほとんど触れない。
今のテレビマンが、スポーツなどのコンテンツに経緯も興味もなくて、ただただ視聴率の糊塗だけを考えていることが背景にあるが、もう少し踏み込んだ情報が欲しい人間にとっては消化不良なだけだ。

制作者は「どうせ、突っ込んだ情報なんか誰も知りたくないんだろ」と思っているのかもしれないが、視聴者は地上波テレビの制作者よりもレベルが高い。こうして視聴者は、地上波を離れて、ネットやBS、CS、他メディアへと移行していくのだ。





NOWAR


興津立雄、全本塁打一覧|本塁打大全

私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!

好評発売中!