奪三振が多い投手は球数が嵩む傾向にある、というのは記録の世界の常識だと思っていたが、コメント欄で全く逆の意見をいただいた。
野球への造詣が深い人だと思うので「おや」と思っていたのだが、今季の成績で見るとこうなる。

50イニング以上投げた投手をP/IPの多い順で並べ、上位5人と下位5人の奪三振率(SO9)の平均を撮ってみた。

セ・リーグ

PIP-CL


セで一番P/IPが悪いのは九里 亜蓮、続いて大瀬良大地と広島勢が続く。標準とされるイニング15球をオーバーしているが上位5人のSO9の平均は7.58になる。

セで一番P/IPが良いのは伊藤 将司、続いて青柳と阪神勢。下位5人のSO9の平均は5.66と上位5人に比べれば2近くも低い。

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三振は最低でも3球は投げないとアウトがとれない。フライやゴロなら1球でアウトがとれるので、奪三振の多いパワーピッチャーの方が、打たせて取るタイプの投手よりP/IPが多い。
これが一般的な考え方ではあった。

しかしパ・リーグはこうなっている。

PIP-PL


P/IP上位5人のSO9は7.02に対して下位5人は8.13と1以上も奪三振率が高い。これを見る限りでは奪三振率が高い投手が投球効率も良いことになる。
下位5人に佐々木朗希が含まれていることが大きいのだが、

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それだけではないかもしれない。SO9が佐々木朗希に次ぐ千賀滉大もP/IPが15を割っている。
昨年の千賀は16.0、一昨年は17.3だから今季、急によくなっている。
一つには、今季のパの打者が弱体で、パワーピッチャーが易々と打ち取れるようになっているのかもしれない。
また投手の投球精度が上がっている可能性もある。

いろんな意味で野球の概念が変わってきている可能性があろう。


NOWAR


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