京都新聞
二之湯智国家公安委員長は5日の閣議後会見で、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の霊感商法に関して2010年を最後に「被害届はない」と発言した。会見終了後、警察庁は被害届ではなく、10年を最後に「検挙がない」と訂正した。
2010年と言えば鳩山由紀夫政権だ。最近、鳩山は統一教会と関係があったことを告白して謝罪したが、鳩山の祖父、一郎は岸信介と共に文鮮明の思想に強く共鳴した政治家の一人だ。
そして安倍晋三政権になって、2015年には世界平和統一家庭連合と教団名を変える。下村博文文科相が、これまで十数年認めなかった教団の申請を認可したのだ。これは当然、安倍晋三の指示だと考えるべきだろう。

統一教会は2009年にコンプライアス宣言を行う。「霊感商法」などで社会の非難を受けていたが、以後は法令順守すると言ったのだ。それ以後、少なくとも検挙者は出していないとのことだが、だからと言ってまともな宗教団体になったわけではない。
日本における統一教会は「エヴァの国」日本の人々の財産を吸い上げ、韓国の教団に貢がせることを目的にしている。日本人を幸福にするとか、社会を平和にするとかを目的にしているわけではない。

しかし霊感商法など手荒なやり方が日本社会で悪目立ちし始めたから、今後は手口を巧妙にし、マインドコントロールによってより「自分の意思で喜捨した」ようにするための技術を編み出した。一方で、ときの政権にさらに取り入り、権力の庇護で、教団の悪行を社会から覆い隠そうとした。
このところ安倍晋三が「統一教会の最大の庇護者」であることが、明らかになりつつあるが、2012年に政権に返り咲いてから、安倍晋三は統一教会を「選挙応援マシン」「集票マシン」として差配したのだと思う。その見返りとして、統一教会の悪行を世間から見えなくし、あたかも「まっとうな社会の一員」に見せかけるための様々な工作に、権力の側から協力したわけだ。

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その結果としての「検挙なし」だ。しかし実態として、統一教会は以後も日本社会のさまざまな階層に入り込み、さらに巧妙に日本人の富を収奪し続けたことは、全国霊感商法対策弁護士連絡会の発表によって明らかだ。

端的に言えば、統一教会による日本人の財産の簒奪、家庭崩壊は、統一教会と安倍政権など時の政権の「不作為」あるいは「消極的な協力」によって、ここまで続いてきたのだと言えよう。

しかし高橋洋一は「信教の自由が保障された日本にあって、統一教会の名称変更を認めなかった文科省にそもそも問題がある」としたうえでテレビで「統一教会は2010年以降、問題を起こしていないんですよ」と言った。この人は東大出の学者だそうだが、安倍晋三らを擁護するためなら、事実をいかようにでも曲げる人間だと言える。コロナの時でもおかしなことを言っていた。吉田茂が言った「曲学阿世の徒」とはこの人のことだろう。

また奈良県選出の衆議院議員の奥野信亮は、山上徹也の犯行を「家庭がしっかりしていれば防げた」と言った。その家庭を崩壊させたのが統一教会だったのだが。奥野の父の奥野誠亮は、私はよく近鉄特急で乗り合わせたが、100歳を超えても矍鑠としていた。極右の政治家であり、統一教会とは深い関係があった。奥野信亮は、統一教会が作った世界平和国会議員連合の一員だが、極右政治家、統一教会を守るために、こんな稚拙な言葉を吐いたわけだ。
自分たちとその仲間の権力を守るためには、どんなことでも平気で口にするという知的不誠実さを露呈している。彼も「曲学阿世の徒」だろう。
朝日系のメディアで口にしたが、怖がりの朝日としては、それをそのまま記事にし、奥野の不実さを「晒す」のが精いっぱいなのだろう。

統一教会の問題は、このことについて口にする人々の人間としての「質」「誠実さ」をあぶりだしている。そういう観点で見ていくべきだろう。


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