横浜のことばかり取り上げてきたが、最後に過去5年間のドラフトで獲得した選手の成績を見てみよう。
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ちょっと驚いた。今年を除く過去4年で横浜に入団した選手は、育成枠を含み25人いるが、このうち一軍の試合に出場した選手は20人。80%の高率だ。他球団は5割前後。ちなみに巨人は32人で13人。
それだけ横浜ベイスターズのスカウト陣が優秀で、即戦力を獲得しているのかというと、さに非ず。選手層が薄いために、新人にどんどん出場機会が回ってきているのだ。
数字を見れば、1軍は無理だったのでは、という選手も多い。2007年ドラフト2位の大田阿斗里は、帝京高校時代、選抜大会で小城高校を相手に20奪三振をして有名になったが、プロ入り2年目から一軍で投げている。しかし、出ると負けで0勝10敗。150km/hの速球はいいが、2010年など16試合で10被本塁打。投球術を身につけていないという感じだ。素質は素晴らしいかもしれないが、未熟なままでマウンドに上げて汚点をつけさせている感も強い。尾花監督はどんな考えで新人を起用していたのだろうか。
今年も含めて33人の新人のうち、20人が投手。弱体投手陣の立て直しのために、何としても柱を作りたいという思いが見て取れる。しかし、ものになった選手が少ないうえに、2年連続で働いた選手もほとんどいない。
まだ野手はましで、2008年4位の細山田武史が正捕手になったし、2009年1位の筒香嘉智が強打者の片りんを見せ始めた。
横浜というのは不思議なチームで、弱いのにあまり入団拒否をする選手が少ない。地元ということもあるが松坂大輔も横浜が第一志望だった。イメージだけは良いチームなのだ。
計画的な新人補強はおそらくできていない。将来を見据えた新人獲得、育成も新生横浜DeNAベイスターズに課せられた大きな課題だろう。

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