元巨人の笠原将生も言っているし、このブログのコメントにも散見されるけど、坂本勇人の問題は当事者同士で「示談」が成立しているようだ、だから周りが騒ぐ必要はないと言う人が結構いる。
例えば、近所のおっさんが、お姉ちゃん問題でトラブルになり、家族で大もめになったけど、裁判所が入って「示談になりました」というのなら、そのあとで近所の人が蒸し返す必要はないだろう。プライベートであり、身内以外の人が関与すべき問題ではない。

しかし坂本勇人は「普通の人」ではない。坂本勇人は、プロ野球という「公共財」の一員であり、スター選手としてファンをはじめ、多くの人々に大きな影響を与えている。
その見返りとして、彼は大きな報酬を得ているうえに、様々な特権も付与されている。つまり彼は「公人」であるわけだ。今や「公人」には、プライベートも含めて、公序良俗に反しない行動が求められている。それは「有名人、スター」の特権と表裏をなしている。

昔はそうではなかった。西武グループの創始者、堤康次郎は、一台で財閥を築き上げた上に衆議院議長まで勤めた公人中の公人だったが、プライベートでは行儀見習いに来た女性を片っ端から凌辱し、多数の子供を孕ませたうえで、金で解決をした鬼畜だった。
そこまでいかなくても、野球選手でもファンの女性が近づいてくれば、すべて「お持ち帰りしてもよい」と思っている人がたくさんいた。当然、妊娠しようが堕胎しようが金で解決して知らぬふりだった。
昔はそういうこともすべて「男の甲斐性」で済ませることができた。

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しかし今はそういう時代ではない。プライベートとはいえ、そういう遊びをする人間は相手の女性の「人権」を蹂躙している。「相手だってそうなることがわかって近づいたのだ」と言うかもしれないが、当然の話として、どんな交際であっても男性は女性の「人権」「身体的健康」を尊重する義務がある。プライベートだからと言って、何をしてもいい人などこの世の中にはいない。

そして「公人」は、人権蹂躙に類するような行為をした、その疑いを持たれるような行為をした場合には、世間に対して公表する「義務」「責任」がある。なぜなら彼は「公人」として様々な特権を付与され「特別扱い」されているのだから。世間は、彼の全人的な「価値」に対して信頼を与えている。彼はその付託に応える義務がある。

坂本の話を文春に喋った女性は「示談」になったことを必ずしも納得していなかった。巨人は示談に際して女性に「今後は当事者は直接話をしない」ことを条件として提示した。「手切れ金を払ったのだから、あとは一切関係ない」と言いたかったのだろうが、彼女は強い不満を感じていたはずだ。
「坂本や巨人から、もっと金をせびるつもりだったのだろう」と言う見方もできるが、彼女を納得させることができなかったのは、坂本勇人が「不実」だったからだ、とみなすべきだと思う。

「誰にでも後ろめたいことくらいあるだろう」という意見もあるが、結婚する気も責任を取る気もないのに女性を妊娠させて不実な態度をとるような男性は、世間にはそんなにいない。「まともな人間」だとは言えない。しかも坂本は様々な特権を付与された「日本を代表するアスリート」なのだ。

香川照之も「示談済み」の案件で文春砲を打たれて失脚した。坂本も同様の示談済み案件で文春砲の砲撃を受けた。

ここからわかることは、今の日本社会は、どんな理由があれ、また法的な敵不適とは関係なく「パートナーなど他の人に対して非人道的な行為をすること」に不寛容な社会になりつつあるということだ。

私はそれを「社会の進歩」だと自信をもって言っておく。


NOWAR


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