野手出身の新庄剛志監督である。今年1年選手を試し続けて、何がわかったのか、が問題だろう。
2021年と2022年の比較

NF-Batter


いわゆるノンテンダーで、西川遥輝と大田泰示が放出された。さらに中田翔も昨年前半で放出されている。

その穴埋めはほとんどしなかったから、もともと非常に弱い打線だったのは間違いがない。新庄監督1人に最下位低迷の責任を負わせるのは気の毒だという部分はある。

しかし、一方で起用方が「めいっぱいやりくりをしたか」というとそういう感じではない。

規定打席に乗ったのは昨年が西川、近藤、淺間の3人、今季が清宮と松本剛の2人だが、500打席に乗った選手はいない。フルで活躍したとえいる選手はいなかった。

トライアウトシーズンだから当然だとは言えるが、その顔触れを見ると「新庄剛志の好き嫌い」がはっきり表れていると言えよう。

昨年のレギュラーだった淺間や、準レギュラークラスの髙濱祐仁、渡邉諒らの出場機会が激減している。コロナもあったが、新庄監督は彼らを評価していなかった。髙濱祐仁、渡邉諒はその挙句にトレードされてしまう。
また台湾の英雄、王柏融は非常に残念な成績に終わった。

そして清宮幸太郎、松本剛、万波中正、今川優馬、上川畑大悟らが重用されていることがわかる。前年から引き続き使われたのが近藤健介、野村佑希らだ。

清宮は初めて規定打席に到達したが、その成績はお世辞にも「優秀」とは言えない。安定感がないし、四球もあまり選んでいない。また万波中正は「三振かたまに本塁打か」の選手になってしまった。

IMG_1398


チームがどこに向いているのかよくわからない、散漫な陣容だと言えよう。

率直に言ってこれで来年にどんな期待を持つことができるのか、と言う感じだ。

杉谷拳士について言うならば、個人事業主である杉谷に「オフにテレビ番組に出るな」とあたかも会社の上司のような指令をしたこと自体が問題ありだが、それに従った杉谷に対して、新庄監督は今季、もっと出場機会を与えるべきではなかったか?昨年は54試合、今年は51試合、打席数は16増えているが、起用の仕方は前年とほとんど変わらない。
杉谷はオフに番組に出演しなかった分、収入が減っただけだ。

杉谷は引退に際して「期待に応えられなかった」と新庄監督に謝ったというが、これ、会社を辞める社員が、嫌な上司に告げる別れの挨拶みたいなニュアンスを感じる。
引退会見に前監督の栗山英樹が来たのもあてつけがましい。改めて、杉谷は相当屈託があったのだと思う。


NOWAR


興津立雄、全本塁打一覧|本塁打大全

私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!

好評発売中!