巨人と言うチームは何でも独断専行の上に、野球界の進歩を足止めする「牢名主」みたいな球団と言う印象があるが、実はそうではない。


例えば育成制度や三軍制度は、ソフトバンクなど他のチームの賛同もあったが巨人が推進したものだ。「清武の乱」の清武前社長が推進したとされるが、NPBの進化に確実に寄与したと言えよう。
また2015年に時の政権でおこった「エクスパンション」議論の際も巨人は、推進する立場にいた。しかし、これは他球団の反対にあって沙汰やみになった。

結局、巨人だけでなく12球団は「全体の利益」を考える発想がないのだ。みんな自分の球団の利益だけを考えている。そして「ライバル球団が困ればいい」という認識も心の底に持っている。足を引っ張りたいのだ。
そのくせ、球界全体で何かをするときは「横並びでやりたい」と言う意識もある。球団担当者と話していて「他所はどうしている?」と聞かれることは、一再ならずあった。

つまり「新しいことはしたくない」が「損もしたくない」「他所がいい思いをするのも嫌だ」というたこつぼみたいな発想なのだ。

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巨人が推進して静岡県に二軍だけの球団を作ろうとした動きは、今のファームがウェスタン5球団、イースタン7球団で、ペナントレースを組むうえで不都合なことが多いことに端を発している。
ファームだけのチームを作る際に、そのチームの選手はドラフトで獲得するのか?そのチームからの移籍はどうするのか、などいろいろ取り決めなけれなならないが、リーグ全体のことを考えるなら、悪い話ではない。

しかし他球団は「あたらしいことはしたくない」「新しい市場ができるのは嫌だ」「二軍の移動費のコストが上がるのは嫌だ」など、実に料簡の狭いことを言って、新球団参入を否定しているのだ。

こうした「たこつぼ体質」は、せんじ詰めれば各球団の経営陣が、本当の経営者ではないことに帰結するだろう。親会社の幹部連中が腰掛で球団にやって来る。球団の経営や、球界の未来などには端から関心がない。何か新しいことをして失敗すれば責任を問われかねない。
そんなことをして退職金が減っては大変だ、ということで後ろ向きになるのだ。

球団プロパーで入ってきた社員の中には、球界の発展のためにエクスパンションを、とか独立リーグとの連携を、と言う人はたくさんいる。私はある時期、そうした人とお酒を飲んで意見交換をしたものだが、気が付いてみるとそういう人たちは、球団をやめていたり、違う部署に飛ばされていたりする。

日本のお役所みたいな体質は、今も根強いのだ。日本の国が発展しないのと同根の病巣がプロ野球界にも根付いているのだ。


NOWAR


1982・83年松沼博久、全登板成績

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