【DeNA】山崎康晃が来季残留を表明、ファンの拍手に涙 6年の長期契約で「生涯横浜」
山﨑はMLB挑戦をずっと球団に訴え続けてきた。好成績を挙げた今オフはおそらく挑戦すると思われたが、結局6年契約を結び、残留を決めた。

いろんな事情があるだろうが、正解と言ってよいだろう。その理由をいくつか挙げる。

1つは、山﨑の投球スタイルの問題

山﨑はMAX155㎞/hの速球があるとされるが、平均球速は150㎞/hに届かない。同僚のエスコバーと比べても相当見劣りする速球だった。回転数のある速球ではあったが、すごいとまでは言えない。2シームの切れはいいが、これとスライダーが持ち球で、スプリットは投げない。このメニューでMLBで戦うのはもともと苦しかった。
球速がなくても上原浩治のようにものすごい制球力があれば、通用するかもしれないが、山﨑はそれほどではない。
さらに179㎝と言う身長はMLBでは小兵の部類であり、角度がないこともマイナス要因だった。

2つ目に、MLBでの救援投手の地位の低さ

MLBで10億円以上の年俸を得ている救援投手は15人ほどだ。30億円プレイヤーが10人近くいる先発投手や10億がレギュラーの標準になっている野手陣に比べても低い。山﨑がMLBに挑戦しても今季年収2.8億円の倍程度が関の山で、大型契約は難しい。今回6年契約を結んだが総額は20億円程度か。この契約をMLBで得ることはまずできないだろう。

3つ目に、MLBの救援投手の寿命の短さ

平野佳寿は移籍1年目に32HD,ERA2.44と言う好成績を残したが2年目以降、成績が下落した。澤村拓一も1年目10HD3.06だったのが2年目は成績が下落、2年目にFAとなった。
マネーピッチで勝負する救援投手だが、MLBの各打者は投手の持ち球を徹底的に調べ上げ、翌年には対応策を建てて攻略してしまう。投手はそれを克服するためにさらなる持ち球を磨く必要がある。同じ球種で何年も飯が食えるNPBとは環境が違う。

4つ目に「30歳」と言う年齢

MLBに挑戦すると言うのは、日本で戦ってきた武器でそのまま戦うことではない。その武器をベースに新たな勝負道具を編み出して変身することだ。30歳と言う年齢で、それをやるのは老成しがちな日本人では難しい。山﨑はフィリピン人とのハーフだが、日本人的な体質だろう。伸び代はそれほどないのではないか?

山﨑の心境の変化には母の死もあったようだが、私はこの決断を理解したいと思う。
もはやMLBは「夢の大陸」ではない。現実的な目標として計算すべきだと思う。

Yamasaki


NOWAR


1982・83年松沼博久、全登板成績

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