一般論でいうが、アメリカなど欧米の会社で「俺はこの30年間、ずっと同じ会社で働いているんだ」と言えば「奴は無能だ」「やる気がない」となるのではないか。
日本で「入社して30年」と言えば、「まじめに勤め上げているんだ」とか「信用のおける人」となる。
近年、日本と言う国は「ダメだとわかっていても」なかなか現状を変えることができず、国力も世界での評価もずるずると落ちているが、その根底に「仕事、職場をなかなか変えない」「ずっと同じところにいる」という日本人の「保守性」があるのではないか。
「ずっとこの会社にいよう」と思っている人間は「この環境が変わってほしくない」と思う。もちろん会社が発展して給料が上がるのはうれしいが、会社が大きくなれば新しい人も入ってきて、新たな競争が起きたりする。それよりも「今のまま」の方がいい。仕事に慣れてしまえば「あんまり頑張らなくていい」し「新しいことも仕入れなくていい」から。「サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだ」と昭和元禄時代には言ったが、今もその風潮が続いている。
あれほどまでに「無能」をさらけ出している自民党を、今も圧倒的な日本人が支持しているのは、この党が基本的に「このままでいい」「何も変えなくてもいい」と保証してくれるからだろう。
そんな状況を平成以降30年以上も続けているうちに、日本はアジアの国々などにずんずん追い抜かれ、中流国になってしまった。「野心」を自ら去勢した日本人は、内向きになり、自信を喪失した。その根本に「安定雇用」「雇用の流動性のなさ」があるのは間違いないだろう。
「個人事業主」であるプロ野球選手でさえもトレードなどで移籍することを嫌がる。「球団愛」を常に口にし「レギュラーになれないのは努力が足りないからだ」と殊勝なことを言う。
プロ野球は日本を代表する企業が親会社で、大企業的な文化が球団にも浸透しているからだろう。また野球界そのものも「年功序列」で、保守的な体質だ。それもあって日本の選手は、よほどの変わり者でない限り「レギュラーになれないならトレードしてくれ」とは言わない。
「現役ドラフト」は、そうした選手たちの背中を押すことになる。もっと活発になってほしい。
大下誠一郎はロッテでも吠えてほしい。
「ずっと同じところにいる」選択をした人達は「転職した人」「起業した人」などに冷淡だ。履歴書に職歴がずらずら並んでいると「どうしてこんなに仕事を代わっているの」などと咎めるような口調で聞いたりする。自分が勇気がなくて、組織に牡蠣のようにこびりついていることに多少の後ろめたさもあるのだろうが「自分たちと同じではない」人たちに無理解なことが多い。保守的な日本人は、多様性に不寛容なのだ。
多くの日本人は、「みんな一緒」「みんなこれまでと同じ」ままに、じわじわとだめになっていこうとしている。「ゆでガエル」が熱さにたまりかねて跳びあがるのは、いつのことになるのだろうか?
1982・83年松沼博久、全登板成績
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「ずっとこの会社にいよう」と思っている人間は「この環境が変わってほしくない」と思う。もちろん会社が発展して給料が上がるのはうれしいが、会社が大きくなれば新しい人も入ってきて、新たな競争が起きたりする。それよりも「今のまま」の方がいい。仕事に慣れてしまえば「あんまり頑張らなくていい」し「新しいことも仕入れなくていい」から。「サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだ」と昭和元禄時代には言ったが、今もその風潮が続いている。
あれほどまでに「無能」をさらけ出している自民党を、今も圧倒的な日本人が支持しているのは、この党が基本的に「このままでいい」「何も変えなくてもいい」と保証してくれるからだろう。
そんな状況を平成以降30年以上も続けているうちに、日本はアジアの国々などにずんずん追い抜かれ、中流国になってしまった。「野心」を自ら去勢した日本人は、内向きになり、自信を喪失した。その根本に「安定雇用」「雇用の流動性のなさ」があるのは間違いないだろう。
「個人事業主」であるプロ野球選手でさえもトレードなどで移籍することを嫌がる。「球団愛」を常に口にし「レギュラーになれないのは努力が足りないからだ」と殊勝なことを言う。
プロ野球は日本を代表する企業が親会社で、大企業的な文化が球団にも浸透しているからだろう。また野球界そのものも「年功序列」で、保守的な体質だ。それもあって日本の選手は、よほどの変わり者でない限り「レギュラーになれないならトレードしてくれ」とは言わない。
「現役ドラフト」は、そうした選手たちの背中を押すことになる。もっと活発になってほしい。
大下誠一郎はロッテでも吠えてほしい。
「ずっと同じところにいる」選択をした人達は「転職した人」「起業した人」などに冷淡だ。履歴書に職歴がずらずら並んでいると「どうしてこんなに仕事を代わっているの」などと咎めるような口調で聞いたりする。自分が勇気がなくて、組織に牡蠣のようにこびりついていることに多少の後ろめたさもあるのだろうが「自分たちと同じではない」人たちに無理解なことが多い。保守的な日本人は、多様性に不寛容なのだ。
多くの日本人は、「みんな一緒」「みんなこれまでと同じ」ままに、じわじわとだめになっていこうとしている。「ゆでガエル」が熱さにたまりかねて跳びあがるのは、いつのことになるのだろうか?
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2名の球団が1つも無いのはその辺りの保守的思考が働いていたんでしょうか?
オコエ、細川など環境を変えれば輝けそうな選手が動いたのは良かったですが。
baseballstats
がしました