日刊スポーツ
“スーパー小学生”日本ハム竹内樹生がノーノー「目標にしていた」自己最速130キロマーク
竹内樹生と言う日ハムジュニアの小学6年生が、ヤクルトジュニア相手にノーヒットノーランを記録したのだと言う。そして130㎞/hを記録した。
ジュニアは6イニング制だ。どんなに効率の良い投球をしても、80球以上は投げたのではないか。
※70球だったとご教示いただいた。優秀な数字だが、投球強度を考えればリスクは依然、高い。

そもそも12月27日に子供に野球をさせると言うのが、そうとう無謀なことである。27日の東京都の最高気温は12.1度。恐らくは一けたの気温の中で、この子は投げたはずだ。筋肉が十分に温まらない中で最速130km/hのボールを投げ続けたのだ。
NPBの選手でも、そういうことはあまりしない。

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ピッチスマートでは12歳の投球数は「85球」と決められている。上限に近いレベルまで投げたことになる。しかも全力で。
この大会はトーナメントだから、短いインターバルでマウンドに上がることもあるだろう。

そもそも小学生で目立った子供には、スカウトが寄ってくる。リトルシニア、ボーイズと言った有力な少年硬式野球チームが好条件を提示して彼を誘うだろう。

そして彼が入団すれば、たちまちエースとして多くの試合に投げさせるだろう。リトルシニアもボーイズも投球回の制限や球数制限は実施しているが、ブルペンの球数までは制限していない。馬鹿な指導者に引っ掛かれば、凄い投げ込みをさせられて、OCD(離断性骨軟骨炎) を発症することになるのではないか。適切な処置がなされなければ手術をしたり、投手を断念することになりかねない。

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阪神の森木大智は、小学生時代から剛速球で鳴らし、地元高知の明徳義塾などからオファーがあったが、関係者は森木を大事に育てるため軟式の高知中学に進ませた。森木は軟式で150㎞/hを記録したが、肩肘は守られて高知高校に進んだ。甲子園には出られなかったが、阪神にドラフト1位で指名された。

こういう例は少ないのだ。子どものころからすごい球速を記録したした投手は、馬鹿な大人によって「才能の先食い」をされ、高校生のときには「ただの人」になってしまうことが多いのだ。

日本ハムは先進的な投手の育成を実施しているし、科学的なデータもとっている。彼を世に出してしまったのは日ハムの責任だ。どこのチームに進もうとも、この子を「ただの人」にさせないために、しっかり保護し、育てていく義務がある。


NOWAR


1982・83年松沼博久、全登板成績

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