例のタクシーの中での、このおっさんのひと暴れは、石原良純が「モーニングショー」で言ったように事件でも何でもなかったかもしれない。しかし熊本県議会議員の井手順雄は「時代に嫌われた」のだ。
喫煙者、特に田舎のおっさんはほとんど気が付いていないかもしれないが、今や喫煙者は「煙草を喫う」というだけで、社会の中で孤立しかねない。喫煙者がそれだけ少数者になったためだ。多くの家庭では誰も煙草を喫わない。私はもともと喫煙習慣がないから灰皿は購入したことがない。家に喫煙者が来たのは1度だけだったが、そのとき家族の拒否反応は激しかった。
特に非喫煙者は、煙草のにおいに敏感だ。一瞬でも匂いがすれば、その方向を向いてしまう。親や家族が喫っているなど、紫煙の中で生活している人と、そうでない人では感覚が違ってきているのだ。
男性喫煙率は1966年には84%あったが、2018年には28%になっている。女性は18%から9%だ。しかしここから数字はなかなか減っていかない。この間、煙草の価格は7倍くらいになっているが、それでも喫煙する人は絶滅しない。
中高年男性を中心に、煙草を喫う習慣は根強く残っている。そういう家では、当たり前に灰皿があり、親も子も、時には母親も娘も煙草を喫っている。社会は「喫う人と喫わない人」に二分化しつつあると言ってよいだろう。

野球関係者の喫煙率は、今でも4割近くあるのではないか。少年野球の大会でも必ず喫煙スペースが設けられている。大会関係者は「分煙」とは言うが、禁煙はしない。「煙草をもってうろうろするな」というのが精いっぱいだ。プロ野球選手の喫煙率も相当高いだろう。各球団の本拠地球場のベンチの裏には喫煙室がいまだにある。改革派の野球人でも喫煙者がたくさんいる。
親や指導者が煙草を喫っていて、子供に喫うなとは言えない。野球の世界がいかに古臭くて、自己改革が進んでいないかがこれでもわかる。
野球界とともに政治の世界も喫煙率が高い。愛煙家を表明している政治家はかなり多いが、国会議員の中には「もくもく会」と称して喫煙者の権利を守るために活動する政治化さえいる。会員は50人だが、もちろん界に入っていない喫煙政治家もたくさんいる。それとは別に自民党たばこ議連には230名もの政治家が加盟している。岸田文雄も麻生太郎もメンバーだ。
岐阜県高山市の田中明市長も自宅前でポイ捨てされていることが報じられたが、要するに今の政治家たちは日本社会の禁煙を推進する気は毛頭ないのだ。
日本の喫煙者が減少したのは、政権が推進したからではなく、日本国民が煙草の害悪に気が付いて、自ら喫煙習慣を放棄したからなのだ。喫煙習慣は多くの癌や成人病と因果関係があるし、環境も悪化させる。社会のコストを軽減するために民度の高い国民が、煙草をやめたのだ。
愛煙家は医学的には「ニコチン中毒患者」だ。そのことも随分知られるようになった。
熊本県議に象徴される「愛煙家」は、自分たちが社会で嫌われていること、そして「民度の低いおっさんだ」と思われていることを自覚すべきだろう。自民党や保守政治家たちは、理解があるだろうが、社会は街中で平気で紫煙をくゆらすおっさんを冷笑している。

1960~62年柿本実、全登板成績
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中高年男性を中心に、煙草を喫う習慣は根強く残っている。そういう家では、当たり前に灰皿があり、親も子も、時には母親も娘も煙草を喫っている。社会は「喫う人と喫わない人」に二分化しつつあると言ってよいだろう。

野球関係者の喫煙率は、今でも4割近くあるのではないか。少年野球の大会でも必ず喫煙スペースが設けられている。大会関係者は「分煙」とは言うが、禁煙はしない。「煙草をもってうろうろするな」というのが精いっぱいだ。プロ野球選手の喫煙率も相当高いだろう。各球団の本拠地球場のベンチの裏には喫煙室がいまだにある。改革派の野球人でも喫煙者がたくさんいる。
親や指導者が煙草を喫っていて、子供に喫うなとは言えない。野球の世界がいかに古臭くて、自己改革が進んでいないかがこれでもわかる。
野球界とともに政治の世界も喫煙率が高い。愛煙家を表明している政治家はかなり多いが、国会議員の中には「もくもく会」と称して喫煙者の権利を守るために活動する政治化さえいる。会員は50人だが、もちろん界に入っていない喫煙政治家もたくさんいる。それとは別に自民党たばこ議連には230名もの政治家が加盟している。岸田文雄も麻生太郎もメンバーだ。
岐阜県高山市の田中明市長も自宅前でポイ捨てされていることが報じられたが、要するに今の政治家たちは日本社会の禁煙を推進する気は毛頭ないのだ。
日本の喫煙者が減少したのは、政権が推進したからではなく、日本国民が煙草の害悪に気が付いて、自ら喫煙習慣を放棄したからなのだ。喫煙習慣は多くの癌や成人病と因果関係があるし、環境も悪化させる。社会のコストを軽減するために民度の高い国民が、煙草をやめたのだ。
愛煙家は医学的には「ニコチン中毒患者」だ。そのことも随分知られるようになった。
熊本県議に象徴される「愛煙家」は、自分たちが社会で嫌われていること、そして「民度の低いおっさんだ」と思われていることを自覚すべきだろう。自民党や保守政治家たちは、理解があるだろうが、社会は街中で平気で紫煙をくゆらすおっさんを冷笑している。

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