合宿打ち上げで別府のスナックでお触り、店破壊に虚偽説明も…日野自動車ラグビー部が600万円請求された
ラグビーは豪快なスポーツだと言われるが、馬鹿もちょっと考えられないほど豪快だ。
日野自動車ラグビー部(日野レッドドルフィンズ)は、別府のスナックで打ち上げをしたが、店を壊すような大暴れをし、セクハラもするなどやりたい放題をした。

店側が激怒すると、自分たちのライバルである「三菱重工相模原ダイナボアーズ」を名乗ったと言う。当然三菱重工側に連絡が行き、嘘が発覚する。さらに怒った店は日野自動車側に300万円を請求する。

日野レッドドルフィンズは事件を隠ぺいするために、選手から10万円ずつを徴収し、部長とGMが支払った。しかしさらに店から300万円を請求されたので、もう一度選手から徴収しようとしたが、今度は選手が拒否したと言う。

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数年前だが、私は高校ラグビーの強豪校も競技ではなく「部活」として取材していた時期がある。指導者は「ラグビーでは飯が食えないから、社会常識も教え、勉強もしろと指導している」と言った。また「ラグビーとはマラソンをしながら哲学書を読むようなスポーツだ。馬鹿ではできない」とも言った。ラグビーは野球とは違い、スポーツマンシップを理解すると言う点でも「優等生」だった。

マーケティング評論家の故大西宏さんは、私が前にいた会社の先輩で、京都大学でラグビー選手だったこともあり、晩年まで子供にラグビーを教えていた。大西さんは、野球が頭を使わず、非効率な練習をずっと続けていることや、スポーツマンシップを知らないことを強い口調で指摘していた。

私のラグビーのイメージは、こういう取材を通して形作られていたが、日野自動車の一件は、こうしたイメージがガラガラと音を立てて崩れるような事件だった。

ラグビー選手にも甲乙いろいろなレベルがあって、日野レッドドルフィンズは最低の部類なのかもしれないが、今年で創部73年目と言う老舗でもあり、こうした馬鹿をやる選手の文化は、昨日今日できたものではないだろうという想像もわく。

思うに、ラグビーは2019年のワールドカップをきっかけとして国民的な人気を得た。その勢いで社会人ラグビーは、昨年からJAPAN RUGBY LEAGUE ONEというプロ選手も在籍するリーグへと進化した。観客は1試合平均3000人そこそこだから、大した経済効果はなかったが、プロ化の流れの中で、選手の懐具合も変わり、浮かれた気分になっていたのではないか。

日野レッドドルフィンズの公式サイトには
週刊誌報道について として
本件については、解決済みであり、守秘の関係もございますため、積極的な公表は差し控えておりました。

と言うコメントが載った。企業の危機管理としては最低の部類だろう。

この事件は、日野自動車ラグビー部の解散のみならず、歩き出したばかりのJAPAN RUGBY LEAGUE ONEの今後にも影響を与えるのではないか。

ラグビー界も野球界同様「隠ぺいすれば事足れり」と言う幼稚な危機管理法しか持っていないようだ。
引き続き、どんどん砲撃してもらいたいと思う。



NOWAR


1960~62年柿本実、全登板成績

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