Jリーグは日本プロ野球を「反面教師」にしてつくられた、と川淵三郎さんから聞いたことがある。だから30年後の今があるとは思う。
しかし、中にはどうなのかと思うこともある。「サポーター」がそうだ。
Jリーグはファン、観客を「サポーター」と呼ぶことにした。サポーターとは「支持者、後援者」だ。
ファンはお金を払って試合を見る「お客さん」だが、サポーターは「支持者」だ。つまり、主催チームの味方であり、味方チームを応援するためにスタジアムにやってくる。
観戦スタイルは「応援」であり、試合の間中熱心に応援するのが基本線になる。

またサポーターは「お客さん」ではなく、クラブと利害を共有する「ステークホルダー」ということになっている。

だからJリーグやクラブチームは、サポーター向けに経営内容や運営方針の情報を公開する。また、サポーターから意見を公募することもある。言わば身内なのだ。

これに対し、球団のファンはあくまで部外者だ。ファンクラブを作ってファンの囲い込みはするが、ファンに経営情報を公開することはないし、経営方針について意見を聞くこともない。

どちらが良いかは意見が分かれるだろうが、サポーターは時としてクラブに対して強硬な異議申し立てをすることがある。

リーグ5連敗のG大阪、試合後のサポーターとの話し合いが話題 「宇佐美泣いてた」「涙のハイタッチ」

成績不振のガンバ大阪に対し、不満の意を表明したファンは「本日の試合は試合前から90分を通して応援しないことを決定致しました」と声明を出し、応援をしなかった。そして試合後、選手とサポーターとの話し合いがもたれたのだ。

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率直に言って息が詰まる気がする。ひいきのチームが弱いからと言って、わざわざスタジアムに行きながらみんなで一斉に無視をするとか、敗戦後のチームを難詰するとか、ちょっとやり過ぎではないかと思う。

どのチームだって負けようと思っているわけではない。采配とか気力とかもあるだろうが、プロの場合、恐らくは「実力差」という決定的な要因で、勝てないわけだ。そういうチームに対して怒ったり、無視したとして何になるのだろうと思う。

そういう形で弱い贔屓を応援することのストレスを、チームにぶつけているのかもしれないが、それって「勝利至上主義」ではないかと思う。

選手だって頑張らなければいけないことくらいわかっている。しかし実力が伴わなくて望みの成績が上がらないのだ。それを責めても仕方がないと思うのだが。

野球でも負けたときにブーイングするファンはいるが、あまり質の良いファンとは言えない。

サッカーは「スポーツマンシップ」を重要視している。育成レベルでは本当に素晴らしいが、トップリーグのありようはどうなのかと思う。

サポーター制度はスポーツマンシップというより、マーケティング的な考え方でできたのだろう。ファンのロイヤリティを強化することで経営基盤を強化したいということではないか。

しかし、サポーターが「勝利を強要する」のは、筋違いもいいとこだと思う。
私の考えでは「弱いチームが気に入らなければ、ファン、サポーターであることをやめればいい」と思うのだ。頼まれてなったわけではなく、好きで応援しているわけだから。

このあたり、サッカーファンの意見をききたいものだ。


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