27日、デビュー戦以来の好投を見せたトレバー・バウアーだが、その被安打をみてみると、はっきりした傾向が見て取れる。

戦績

01


ファームで4試合、一軍で4試合投げた。ファームでのERAは2.05、そして一軍は6.86。
ファームでは中日の捕手山本に打たれた1被本塁打だが、一軍では7被本塁打。
そして被安打はファームが22回で22本、一軍では21回で33本。とにかく被安打が多い。与四球はファーム3、一軍2でほとんど歩かせないが、それでも常時走者を置いてのマウンドだった。
奪三振はいずれもイニング数を上回っている。球威はあり制球力もあるが、いとも易々と安打を打たれる投手なのだ。

一軍で好投した2試合はいずれもデーゲームだった。

一軍で打たれた全33安打の詳細。

02


5月3日の広島戦は7回自責点1で勝ち投手になったが7被安打。そのうち5本が左打者から、そして5本が速球を打たれたものだった。そして韮澤雄也には2打席とも速球を右前打されている。

5月9日の巨人戦、バウアーの投球には異変があった。速球の球速が急落していたのだ。このために戸郷にまで安打を打たれた。
この試合ではナックルカーブ、チェンジアップ、カットボール、スライダーとほぼ全球種を安打された。また大城卓三、門脇誠に3安打された。

IMG_7161


5月16日の広島戦では速球の球速は戻ったが、また左打者に集中打を打たれる。速球を狙い打ちされたのは最初の試合と同じだ。

ファームでの登板を経ての27日の中日戦は、右打者に打たれた。しかもこれまで打たれなかったスライダーを打たれている。

球種別の非安打率

03


速球を打たれまくっているし、チェンジアップも打たれている。変化量の少ない球種を打たれているという印象だ。

そして現時点では門脇誠、大城卓三、韮澤雄也、細川成也の4人の打者が3打数3安打になっている。

バウアーのMLBでの被打率は通算で.231、WHIPは1.24、それほど安打を打たれる投手ではないが、NPBでは被打率.357、WHIPは1.67。

そして相手チーム、打者がバウアーを徹底的に研究していることもうかがえる。かなりの球種が投げる前からばれているのではないか?それを知らずに同じ球種を投げ込んで打たれている可能性もあるのではないか。

バウアーの苦境は、MLBとNPBが実力的に垂直の上下関係ではないことを感じさせる。バウアー自身のコンディションも万全ではないのかもしれないが、ここからは「投手バウアー」のポテンシャルがどんなものなのかを試される機会になるだろう。

IMG_7063



私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!

好評発売中!



NOWAR


年度別チーム第1号本塁打は俺だ! まとめリンク