今季、両リーグで120球以上投げた先発投手を上げてみる。
まずはパ・リーグ

NP-PL


最多投球は西武今井が4月13日に投げた138球、続いて同じく高橋光が5月13日に128球を投げている。
今井と髙橋はもう1度ずつ120球以上投げている。

続いてソフトバンク大関が5月9日の日ハム戦で125球などとなっている。

西武が4例、楽天が2例、ソフトバンク、日本ハムが各1、ロッテ、オリックスは0である。

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セ・リーグ

NP-CL


パにはない140球以上投げた例が2つ。最多は今季開幕戦で中日の小笠原が投げた145球、続いて巨人の戸郷が9日、DeNAのトレバー・バウアーとの投げ合いで投げた143球。戸郷は129球投げた試合もある。
WBCで活躍したうえに、戸郷はフル回転している。

阪神は西勇輝を2回120球以上投げさせている。

阪神が4例、巨人が3例、中日が2例、DeNAが1例、広島、ヤクルトは0である。

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ここから見えるのは「投手の体力」などではなく、指揮官の「野球観」だ。
今のご時世、投手に度々120球以上投げさせるのは「先発投手は完投しないと」「球数など関係ない、根性だ」という昭和感覚の野球観を持っている指揮官だということになる。

そして野手出身が多い。

NPBではブルペンに上がることも含めて厳格に球数制限をしている。投手は多投すれば壊れるという観念も広く周知されている。

しかしそれを知らない、あるいは知っていても気に食わない監督がこういうことをするのだ。

原辰徳監督は甥っ子の菅野を酷使して寿命を縮めたが、戸郷もそうなる可能性があるだろう。

西勇輝は不振だが、これも春先から多くの投球をさせたことが原因かもしれない。

MLBで120球投げる投手は、何度もそれくらい投げて「壊れないことがほぼ証明されている」一部の投手だけだ。

MLBで言われるPAP(10万以上で黄信号)は120球なら8000、130球なら27000、140球なら64000も積みあがる。小笠原や戸郷はすでに黄信号ラインになっている。

「先発投手ならそれくらい投げないと」という「迷信」はいい加減に捨てないと。



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