トレバー・バウアーは「少し先の山川穂高」なのかもしれない。同様に性犯罪の嫌疑をかけられている。
バウアーの場合は複数の女性から訴訟を起こされた。しかし現時点では訴訟にはなっていない。事実関係について係争する段階ではなく「合意・非合意」「事件性の有無」についての判断を待っている状態だ。
DeNAがバウアーを獲得したのは、訴訟の可能性が小さくなったからだ。
しかしMLBは、彼がDVの疑いをかけられた時点で独自に調査を開始し、ペナルティを科すことを決めた。以前にも言及したが「疑わしきは罰する」のが基本だからだ。
近年のMLBは、薬物の問題、そして人種差別やLGBT問題、女性差別など「人権」にかかわる問題について極めて厳しい基準を独自に設けている。
バウアーは「灰色」ではあったが、MLBとしては彼をバッサリと切って捨てたわけだ。

「セクハラとかDVとかが起こると、男ばっかり悪いように言うけど、女だって悪いかもしれないじゃないか、不公平だろ」
みたいなコメントが当サイトに来るが、こういう低次元の意見は、アメリカには存在しないようだ。

ただし、処分が決定してしまえば、以後は、フラットな状態に戻る。バウアーは活躍次第では、MLBに復帰する可能性もあるだろう。

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山川穂高についての報道が、少し変化しつつある。先週、文春砲が

西武でも、ソフトバンクでもなく…“性的暴行疑惑”山川穂高の受け入れ先はあの球団?

という報道をしたのには、驚いた。文春が一報を伝えて以降、各メディアは「球界追放」と書き立てた。前例から見ても「強制性交」は、球団による契約解除か、自主退団になるはずだが、火元の文春が「移籍」の可能性を書いたのだから驚きだ。

恐らく文春は、山川サイド、つまり西武側と女性側での示談交渉が予想外に進んでいることをつかんでいるのだろう。大ごとにならない可能性が出てきたので、「保険」で「移籍の可能性」に言及したのではないか。

しかし不起訴であっても書類送検されていることを考えれば、山川がNPBにそのまま残留できる可能性は少ないだろう。球団としては、あと15日になっている山川の「国内FA権取得」をどうするかに、頭を悩ましているはずだ。またNPB球団への移籍も難しい。

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一部には台湾野球で、という話も出ているが、現実的ではない。「台湾はモラルが低い」ような書き方をしているが、CPBLの関係者を知る私に言わせれば、とんでもない話だ。
バウアーの例に倣えば、MLBに移籍する可能性もあるが、実力的に厳しいだろう。

結局、西武のある埼玉県の武蔵ヒートベアーズあたりに移籍させてほとぼりをさますことになるのではないか。今年は、元ロッテの清田が在籍している。

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私は再起の道があってよいとは思う。余罪が出てきたらどうしようもないが。

ただしそれもこれも「世間の反応」ではあろう。球団、山川本人がその当たりを読み間違えれば、道は険しくなる。



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