昨日、博多港からジェット船でプサンにわたった。海は大荒れ2.5mの波が立っていて船内を歩くのは困難だった。そこいらじゅうで船酔いの人が続出した。私は土佐清水から、はえ縄漁船に乗って太平洋に繰り出して、一晩中漁の取材をして全く平気な人間だから、何ともなかったが。
プサンからソウルへはKTXに乗る。何度も乗っているが、昔はこんなにチケットが取れないことはなかった。13時について取れたのが15時過ぎの列車。日本の新幹線も最近チケットの確保が難しくなっているが、これが「景気回復」ということだろう。
本当は富平にとったホテルにチェックインしてから向かうつもりだったが、間に合わないのでソウルから1号線に乗ってコチョク、スカイドームに向かった。
韓国の在来線には「何時に電車が来る」という表示はない。ダイヤが乱れるのは当たり前だからだ。私が乗った電車は、龍山駅を過ぎたあたり、漢江の上で10分以上ストップした。アナウンスがあったが韓国語だから理解できない。それやこれやで、スカイドームに到着したのは18時半の試合開始から1時間ほど経ってからだった。
荷物をチケットブースに預けて中に入る。この球場は2回目。例によって、内野の最上段の席をとったが、すさまじい見下ろしだった。日本でこんな急こう配の球場はないだろう。
最下位10位のキウムと8位のハンファの試合。
先発はハンファがサンチェス、キウムがキム・ソンギ
私はKBOの試合を観るときは室井昌也さんのこの本を必携しにしているが、この本の選手名鑑にはサンチェスの名前はない。ソンギはスイングマンで、先発救援をかけ持っている。
両チームともに低迷しているから、選手が大幅に変わっているのだ。
WBC代表でKBOのトップスターであるキウムのイ・ジョンフは7月に左足首を手術して、欠場している。
中々に気の抜けたビール的な試合のはずだが、応援はすさまじい。ホームもロードもすさまじい声援。騒音計で測ると普通の応援だけで90db、ちょっと安打が出ると100db。今年、日本の各球場で音をはかってきたが、100を超えたのはほっともっとフィールドで花火が頭上に上がったときだけだ。
凄まじい応援の音がずっとドーム内を渦巻いている。日本のプロ野球などかわいらしいものだ。
途中から入ったのでスコアをつけるのを諦めて、両軍の風景を眺めることにしたが、日本は応援団は球団特定のエリアに座るが、韓国では、応援のリーダーは球団に所属し、そのリードで観客はあらゆる観客席で立ち上がって全力応援するのだ。
NPBでは応援団全員が声を合わせて歌うが、KBOでは観客が何かというと絶叫する。その横では110dbが出た。ヘリコプターが下りてくるときの音に等しい。
この日の観客はわずか7715人。KBOとしては普通の動員だが、その人数でこれだけの音を出しているのだ。
ハンファ2番手のキムボヌス
キウム3番手のムンソンヒョン クローザーだが
ホテルにまだチェックインしていなかったので、途中で球場から出た。試合途中からでは入り込むことができなかった。
試合は延長12回6-5でハンファの勝ち。終わったのは11時13分だった。
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