エスコンだって20年もたてば札幌ドームみたいになる、と、札幌市民からコメントを貰ったけれども…そうはならないでしょう。
日本ハムグループは北広島の地に「ボールパーク2.0」とでもいうべき構想を打ち立てている。
北海道で最大の知名度があるプロスポーツチーム「ファイターズ」の本拠地「エスコンフィールド北海道」を中心に据えたが、これは「ランドマーク」であり、事業の中心ではあるが、必ずしも「すべて」ではない。日ハムグループは周辺地域を「Fビレッジ」として整備しているのだ。

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これまでのNPBのボールパークも球場周辺に飲食や物販、子どもの遊び場などの施設を整備した。つまり「野球を観るだけでなく、1日遊んでもらう」ための環境を作るのが「ボールパーク」だったのだ。
しかし「Fビレッジ」はそれだけではない。
球場内に飲食物販の施設を充実させるのは、従来通りで、それをもっと大きなスケールで整備しているが、それだけでなく「野球がなくても来たくなる」店づくりや、遊び場づくりをしている。

事実、今季の日ハム主催ゲームは1,882,573 人と、昨年、札幌ドームの動員数を60万人上回っているが、それが凄かったのではない。試合のない日にも「11ゲート」から入場が可能で、店舗も稼働しているので会場から半年で110万人もの来場者を集め、野球の観客と合わせ300万人を超えたのだ。
まさに、この新球場、周辺施設の最大の特色は「野球以外」にあったのだ。

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そして、そして、それだけではないのだ。Fビレッジ周辺には介護付きマンションが建設されている。さらに医療大学の移転も予定されている。JR北広島駅には大型商業施設の建設が決まった。エスコンフィールド最寄り駅の建設も決まりつつある。

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要するに、エスコンフィールド北海道は「新しい街づくり」の核となったのだ。

申し訳ないが「ワールドカップ」に便乗してドーム球場を作り、日本ハムファイターズ相手にアコギな商売をして黒字を出してきた札幌市の第3セクター「札幌ドーム」とは発想が違うと言えよう。

どちらの施設も行政が関与しているが、札幌が「税金恃み」で箱モノを立てて、収益を出し、第3セクターを官僚の天下りポストにしたのに対し、北広島は税金や便宜供与を「投資」として、税収増などの形でリターンを確保しようとしている。これはアメリカ型のビジネスモデルではあるが、税金の使い方としてどちらが真っ当だろうか?

札幌ドームのビジネスを批判することが「札幌市民に恥をかかせること」みたいなコメントが来ているが、手あかのついた「箱モノビジネス」「殿様商売」で、札幌市民に迷惑をかける札幌市、第三セクターの肩を持つのは、単に「札幌市民」だからというだけではないか?それはかなり後ろ向きの態度と言えないか?

もちろん、地球温暖化や世界の争乱、経済的な混乱など未来の見通しはひどく悪いが、そんな中で「勇気ある船出」をしたファイターズと日本ハムグループに私は大いに期待したい。

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