日大アメフト部の問題でも「連帯責任」と言う言葉が出てきた。今では「良くないこと」だということになっているが、時と場合によると思う。
例えば、高校野球で部員が暴力沙汰、飲酒、喫煙などの事件を起こし多様なケース。昔はそれでも「連帯責任」で、公式戦出場を辞退するようなことがあったが、今は「他の選手は悪くない」として、そこまでの措置は行われないようになった。
また、高校野球の指導者が選手に暴力を振るったり、交通事故や飲酒運転などを起こしたケース。選手はむしろ「被害者」の可能性があり、これによって「連帯責任」が発動されることはない。

その根拠としては、高校野球の選手が未成年であり、善悪やコンプライアンスに関する判断をするには「未熟だ」ということがある。
理想的には高校生であってもチームメイトが問題行動を起こしそうになれば「やめておけ」と言い、指導者にも「おかしいと思います」と言うべきだが、そういう理性は未発達だ。だから「連帯責任はおかしい」と言う理屈だ。

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しかし日大アメフト部の薬物汚染の場合、部員は大学生だ。成人年齢が18歳に引き下げられた現時点では、彼らはみんな「成人」であり、社会人として社会道徳やコンプライアンスを順守する義務がある。
アメフト部の多くは寮で共同生活を送っている。寮に「大麻部屋」があったことは、ほとんどの選手が知っていたはずだ。アメフト部の選手は永年にわたって一部の選手が大麻を所持、使用していたことを知りながら看過してきたわけだ。彼らに「連帯責任」があることは明らかだ。
「何も知らない」「何の罪もない」と言うことはできないだろう。

例えば、アメリカの大学でこうした事件が起こったときには、それを知った大学当局、選手などは、事件を警察に通報する。大きな大学なら大学内に警察があるので、通報は容易だ。当事者は処罰されるが、スポーツクラブや選手が連帯責任を取ることはない。

日本の場合、スポーツ部が「一家」のようになっていて、選手を管理している。つまり個々の選手の活動に対して、スポーツ部には管理責任がある。また連帯責任も発生するのだ。こうした体制そのものにも問題はあるが、それは別の問題として、今回のアメフト部の「連帯責任」には明確な根拠があるだろう。

「連帯責任」は、犯罪や反社会的行為に対して強烈な「抑止力」となる。自分の愚行が、自分が所属するクラブ、チームの存続につながると思えば、思いとどまる可能性もあるのだ。
何でもかんでも一律に「連帯責任はいけない」というのは、思考停止に過ぎない。日大アメフト部は「連帯責任」で廃部にすべきだと思う。


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