
今朝書いたプレジデントオンラインのコラムでは、この間の楽天、安樂智大のパワハラ事件に対する球団の処分の果断さを評価している。
そこにも書いたが、バッドニュースは「速く」という鉄則がある。
何かヤバいことが起こったときに、いつまでもモタモタしていると、どんどん事態は悪化するのだ。
とにかく、事態が発覚したら、すぐに動くこと。
また、明るみに出た事態について「とりあえずここまで公表して、あとは黙っておこう」みたいに、自分で切り分けることなく、分かったことを細大漏らさず、全部公表する方がよい。
問題が起きた時点で、人は「その問題」と「問題を起こした当事者」に関心が向いている。そのときに「誰が、どんな問題を、どのように起こしたか」を、情報を把握するものがしっかり公表すれば、人々の関心は「問題を起こした当事者」に集中し続けるのだ。
しかし、そこで少しでも隠し事をすると
「何だ、この問題、ひょっとして組織全体の問題なんじゃないか?」
とか
「原因は当事者ではなく、組織そのものになるんじゃないか?」
など、人々の視線が、問題の「その向こう」に移ってしまうのだ。そうなると、事件を公表する側に対する「信頼感」も吹っ飛んでしまう。
大体、そういう事態を起こした当局はこの期に及んで「やばくなったから、じゃ、ここまでは公表しよう」みたいに、情報の部分開示をしがちだ。
しかしその時には、世間の耳目は「事件」と「その背後」に集中しているから、思わぬところからリークがでたりする。メディアが暴露したりもする。

結局、事件そのものだけでなく、当局、管理者そのものの大炎上して収拾がつかなくなるのだ。
日大アメフト部の事件がまさにその典型だが、深刻な事案が出来した時は、まず当事者が事件を調べ上げて、新事実が出てくれば、自分から進んで公表する方が、事態ははるかにうまくいくのだ。
自分から「不都合な真実」を述べるのは勇気がいるが、管理職にはそれが求められる。実は野球界はそういう対応がものすごく下手だ。身内意識に凝り固まった閉鎖的な社会であり、情報を隠ぺいしたりごまかしたりする人が多いのだ。
楽天の森井誠之球団社長は、サッカーなど他のスポーツの経営者だったこともあり、極めてまともな感覚の持ち主だったのだろう。
この記事、当初は、最初に安樂のことを書いて危機管理については後ろに回していた。編集部がそれをひっくり返したので、「危機管理の専門家ではないので、偉そうみえるのはいやだ」と抵抗したのだが、書いてしまったのだから、その部分、追加で触れておく。
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何かヤバいことが起こったときに、いつまでもモタモタしていると、どんどん事態は悪化するのだ。
とにかく、事態が発覚したら、すぐに動くこと。
また、明るみに出た事態について「とりあえずここまで公表して、あとは黙っておこう」みたいに、自分で切り分けることなく、分かったことを細大漏らさず、全部公表する方がよい。
問題が起きた時点で、人は「その問題」と「問題を起こした当事者」に関心が向いている。そのときに「誰が、どんな問題を、どのように起こしたか」を、情報を把握するものがしっかり公表すれば、人々の関心は「問題を起こした当事者」に集中し続けるのだ。
しかし、そこで少しでも隠し事をすると
「何だ、この問題、ひょっとして組織全体の問題なんじゃないか?」
とか
「原因は当事者ではなく、組織そのものになるんじゃないか?」
など、人々の視線が、問題の「その向こう」に移ってしまうのだ。そうなると、事件を公表する側に対する「信頼感」も吹っ飛んでしまう。
大体、そういう事態を起こした当局はこの期に及んで「やばくなったから、じゃ、ここまでは公表しよう」みたいに、情報の部分開示をしがちだ。
しかしその時には、世間の耳目は「事件」と「その背後」に集中しているから、思わぬところからリークがでたりする。メディアが暴露したりもする。

結局、事件そのものだけでなく、当局、管理者そのものの大炎上して収拾がつかなくなるのだ。
日大アメフト部の事件がまさにその典型だが、深刻な事案が出来した時は、まず当事者が事件を調べ上げて、新事実が出てくれば、自分から進んで公表する方が、事態ははるかにうまくいくのだ。
自分から「不都合な真実」を述べるのは勇気がいるが、管理職にはそれが求められる。実は野球界はそういう対応がものすごく下手だ。身内意識に凝り固まった閉鎖的な社会であり、情報を隠ぺいしたりごまかしたりする人が多いのだ。
楽天の森井誠之球団社長は、サッカーなど他のスポーツの経営者だったこともあり、極めてまともな感覚の持ち主だったのだろう。
この記事、当初は、最初に安樂のことを書いて危機管理については後ろに回していた。編集部がそれをひっくり返したので、「危機管理の専門家ではないので、偉そうみえるのはいやだ」と抵抗したのだが、書いてしまったのだから、その部分、追加で触れておく。
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