日刊スポーツ
札幌市、札幌ドーム、J1札幌、B1北海道の4者で連携協定「アリーナ設置も検討していきたい」
球場使用料の値下げや、指定管理者子弟を永年求めていた北海道日本ハムファイターズの要望を一顧だにせず、強気の商売をしていた札幌市、その指定管理者で実質的に市が直轄している株式会社札幌ドームは、日本ハムが隣の北広島市に「エスコンフィールド北海道」を建設して出ていったときも、終始強気で「球場を半分に仕切る新たなモードを造ったりして、1年目は赤だが、2年目から黒転できる」と言っていた。

だが10億円もかけた「半分モード」がさっぱり売れず、コンサドーレ札幌を除くと大きな収益がなくなった札幌ドームは、大きな経営危機になった。

しかし札幌五輪の「開閉会式の開場」に予定されているうえに、敷地内に総額1000億円余で新月寒体育館の建設が予定されていて、それによって新たな需要喚起、賑わいの創出ができると「本気で」思っていた。
ところが札幌五輪がIOCの変心とJOCの無能に拠って完全に可能性が消滅し、札幌ドームの先行きは極めて怪しくなった。

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そこで札幌市、札幌ドーム、コンサドーレ札幌、レバンガ北海道と「札幌ドーム周辺の活性化、スポーツ交流拠点形成に関する連携協定」を結んだ。

強気で第一番の店子を追い出したのはいいが、商売はうまくいかず、期待していた特需もなくなったので、あわてて次の手を打ったということだ。

コンサドーレ札幌の観客動員は、前にも触れたが16試合で、265,865人。このほかYBCルヴァンカップの4試合で28,074人。
レバンガ北海道はバスケット時キャパ6000人の北海きたえーる(北海道立総合体育センター)を本拠として年間30試合を行うが、平均観客数は4000人に届かない。この2チームを合わせて40万人くらいだ。

札幌ドームは、レバンガ北海道を招致するについてはアリーナの整備も考えているとのことだが、レバンガ北海道を引っ張ってくれば、北海きたえーるにとっては大きな減収になる。札幌市と北海道の利害が対立することになりかねない。

本来プロスポーツを結集して賑わいを作るのであれば、北海道や北広島市なども加え、当然日本ハムにも声をかけて、さらには独立リーグのHFLなども巻き込んで、全道で行うべきだ。

限りあるリソースを近隣で取り合いしてもどうしようもない。

それもこれも札幌市の「思慮の浅さ」に起因している。この連携も状況が変われば、あっという間に変わってしまうに違いない。

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