今のMLBの先発投手が、シーズン通してどれだけ投げているか?どんな数字を残しているかを見てみよう。
2023年シーズン、MLBのシーズン投球数50傑にダルビッシュ有と大谷翔平を加えた。P/Gは1登板当たりの投球数。

PG-MLB




投球数はどんどん少なくなっている。5年前の2018年はマックス・シャーザーが3493球投げていた。10年前の2013年はジャスティン・バーランダーが3692球投げた。15年前の2008年はCCサバシアが3814球だ。ちなみに記録に残るシーズン史上最多投球は1988年、デーブ・スチュワートの4245球だ。

しかし昨年最多はゲリット・コールの3281球だ。3000球以上は18人。彼らは31~35試合に先発している。
平均投球数は最も多いコールで99.42球。100球を目安に降板していることがわかる。

菊池雄星は35位の2818球。彼は32試合に登板し、1試合平均88.06球投げている。菊池はNPB時代最も多く投げたのは2017年の2897球だった。ほぼそれに近い投球数を投げているが、この年は26試合に投げている。1試合平均で111.4球だった。
NPBではエースはなか6日でシーズン25~26試合に投げて1試合平均で110球前後を投げるのだ。MLBの先発投手はなか4日でシーズン32~33試合に投げて1試合平均で100球前後だ。この違いはかなり大きいのだ。

千賀滉大は39位で2795球。29試合に先発、1試合平均96.38球だった。千賀は2019年の3077球が最多。彼もこの年26先発だったから1試合平均118球だった。

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ダルビッシュ有は今季やや不調でERAも悪く、ローテを飛ばすこともあった。2218球、1登板当たり92.42球だった。
そして大谷翔平は8月に戦線離脱するまで2094球、1登板当たり91.04球。故障しなければ30登板して2800球前後は投げていたはずだ。

佐々木朗希は2022年に1804球を投げたのが最多。20登板だから1登板当たり90.02球。ベテランのダルビッシュや故障で離脱した大谷翔平より少ないシーズン投球数、そして1試合あたりでも少ない球数しか投げたことがないのだ。

これでいきなりMLBに挑戦するのはあまりにも無謀ではないか。

せめてシーズン2500球、25登板、1試合当たり100球内外を投げて「故障なし」を2年続けてから考えるべきではないか?

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