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私がプロ野球の春季キャンプに行き始めたのは2006年からだが、2015年からは毎年、かなり長期間行くようになった。
2017年から3年ほどは「プロ野球12球団春季キャンプガイド」というムックを作っていたから、宮崎、沖縄、高知の全キャンプ地を回っていた。

1月31日に宮崎に入って上旬に沖縄に移動する。多くの年では最初に石垣島のロッテキャンプを見て、そこから久米島の楽天キャンプ、さらに沖縄本島の各キャンプ地を見て回った。

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ムックを作っている間は「すべて見なければならない」という使命感があって、宮崎県西都のヤクルト二軍キャンプや、沖縄県読谷の中日二軍キャンプ、高知県安芸市の阪神二軍キャンプも見て回った。

しかしその仕事がなくなってからも宮﨑、沖縄のキャンプはほぼすべて見て回った。球団はフリーランスライターには極めて冷淡だ。「お前、本当に取材か?」と名刺を片手に広報担当に大声をあげられたこともある。周囲にメディアやファンがいる中で、私は非常につらい立場になった。そういう嫌な思いをたびたびしながらキャンプに通い続けて、今年で連続10周年だ。

でも、何かを得たか?と言われるとよくわからない。春季キャンプとは何をするものなのか?はだいたい分かった。1日のスケジュールも頭に入っているが、それがなんだ、という気もする。
もちろん若手選手が伸び伸びと体を動かしていたり、ベテランがゆっくり始動したり、外国人選手がおずおずと仲間にはいったりするのを見るのはいいものではあった。

ここ10年、春季キャンプは始まるのがだんだん遅くなり、終わる時間は早くなっている。つまり実働時間が短くなっているのだ。昔はキャンプインしてから体を作るような選手がいたが、今の選手は自主トレで、いつでも試合に出られるくらいに体を絞ってきている。必要なのは新しいメンバーでの連係プレーの確認や、いろいろなサインの確認くらいだ。
だから早々にシート打撃、紅白戦と試合形式に入ってしまうのだ。そうなると「キャンプならでは」というものはなくなってしまう。

そういう変化を見るのも一つの愉しみではあるが、ずいぶんなお金を使ってキャンプ地を歩くことにちょっと疑問もあり、今年は本の執筆中でもあるので、取材案件がある宮崎の2か所だけにして、日程も二泊三日に縮めた。沖縄はそれ以外の目的でも年に2~3回行くので、今年はやめにした。

キャンプの最大の見ものは間違いなくブルペンだ。昨年は山本由伸、宮城らが並んで投げたオリックスの宮崎キャンプが凄かった。今年もブルペンだけはしっかり見ていこうと思う。

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