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東横インを定宿としている私は、新宿歌舞伎町のど真ん中にもよく泊まるが、朝起きると酔いつぶれた若い女性を男が介護してタクシーに乗せたり、二人組の女性が男に絡んで「もっと飲もうよー」と言いているような光景をよく見かける。「親不孝」とはこういうものか、と思ったりする。
「男を女が買う」習俗は、日本でも昔からあった。歌舞伎役者や力士は、豪商の妻や娘に「買われる」ものだった。芝居茶屋や相撲茶屋は、そういう「遊び」の場でもあったのだ。歌舞伎役者に富豪の息子が入門することがしばしばあったのは、そういう「遊び」の果てにできた婚外子だったと想像される。

ホストクラブは、その系譜をひいているわけではないが、すでに60年近い歴史があり「風俗業」の一つとなっている。ただ、近年、形相が著しく変わってきた印象がある。
かつてのホストクラブは「クラブ」「キャバレー」「キャバクラ」の女性版であり、所として富裕層や人並み以上の収入がある女性が散財するような店だった。その点では、男性の風俗業と大差がなかった。
ただいずれにしてもホストが、暴力団、反社会勢力とつながりがあったのは、男性相手の風俗業と同様ではあった。

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しかし今は、収入がない女性を誑し込んで「売掛金」などで縛り上げ、売春をさせるようなあくどい商売が主流になっている。
東京の新宿、池袋、大阪のキタ、名古屋の栄などの繁華街ではホストが「売り上げ何億達成」みたいな看板を上げている。この商売が異常なのは女性の側も「騙されて搾取されている」ことを半ば知ったうえで、その毒牙にかかっていることだろう。まさにマインドコントロールだ。
恐らくギャンブルやアルコールなどと同様「依存症」になっているのだろう。

ホストの背後には、従来の暴力団ではなく「オレオレ詐欺」を働くような、新手の犯罪集団がいるようだ。彼らは女性に海外で売春させるなどの手配もしている。中国やベトナムなどの犯罪集団とも連携しているようだ。
旧来のやくざのように日本のコミュニティで共存しようと言う意思はなく、自分たちの利益だけをむさぼる、文字通り「反社会的」な集団がバックについているのだから、全く救われない。

メディアに出ているホストもいるが、こういう連中をまともな職業のように扱うのは、問題があるのではないか?

今や「健全なホスト」は「正直な詐欺師」や「実直なギャンブラー」同様、存在しないと言っても良いのだろう。

実はいまどきの「ホスト」には元野球選手が結構いると言われる。ROLANDの祖父が巨人の松尾輝義というのは、年齢が合わないからガセのようだが、野球賭博で球界を負われた笠原将生が一時期ホストをしていたようだし、駒大苫小牧高の元キャプテンが顧客の女性に売春を強要して逮捕されている。こういう事件、探せばいくつも出てくる。

野球選手は立派な体格をしているし、アスリートだから爽やかな印象もある。ホストの適性があるのだろう。
「野球以外何もしてこなかった」「難しいことは考えられない」でも「根性だけはある」みたいな野球馬鹿が、ホストになるのだと思うが、セカンドキャリアとして最悪だ。野球指導者は「そうなったらおしまいだ」と教えるべきだろう。


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