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日テレ
カブス・鈴木誠也8号ソロ 今季初の4番で出場 マルチ安打&盗塁も決め勝利に貢献

民放が、大谷翔平以外の日本人メジャーリーガーの動画を放映するのは珍しい。こりゃ大谷翔平「出禁」は本当かと思ったが。


テレビでは大谷の動画は流れなかったが、日テレのネットメディアでは大谷翔平の2試合連続本塁打を包していた。しかし画像は日刊スポーツとクレジットが入っていた。
日テレ、フジは本当に大谷翔平サイドから「出禁」を食らっているのかもしれない。

エスコンフィールドHOKKAIDO


いい気味だとは全く思わない。取材対象が、自分たちの都合や好悪の感情で、メディアを選別するようなことは、あってはならない。
取材対象に対する行き過ぎた報道、不適切な報道があった際には、それをメディアに直接伝えたうえで、善処を求めるべきだろうが「出禁」のような、最終処分を一方的に行うのは、メディアの萎縮を招くし、あってはならないと思う。そもそもそういう権限は、民主主義国家では何者にも持たせてはいけない。

本来、日本テレビもフジテレビも、大谷翔平サイドに「謝罪」をしたうえで「出禁」という処分は不当であると「異議申し立て」をすべき問題だろう。
大谷翔平の活躍を報じるのは、日本国民に対して「知る権利」を報じる責務を果たす行為であり「民主主義国家の公共に資する行為」であるとして、正面から説得すべきだと思う。

しかし今のテレビメディアには「報道機関としての使命感」などあるはずもないから「出禁」という事態に慌てふためくわけだ。

芸能界では、Mrs. GREEN APPLEの「コロンブス」という楽曲のミュージックビデオ(MV)が、人種差別的なイメージに受け取られかねない不適切なものだ、として、これをCMに使っていたコカ・コーラがこれをすべてキャンセルするとともに、歌手(アーティストってか?)側も謝罪する事態に追い込まれている。
いろいろな解釈ができるだろうが「サルが人力車を引いている」という絵面だけで、すでにアウトだろう。これは明治時代のビゴーのポンチ絵を想起させるが、白人が有色人種を「サル」に例えるのは、差別のステレオタイプ的なモチーフだったのだから。

不思議なのは、SNSが指摘する前に、なぜ制作側、クリエイター側が「おかしい」と思わなかったのか?ということだ。すでにコロンブスという人物そのものの歴史的評価が、必ずしもポジティブなものではなくなっているし、サルの擬人化はどんなものであれ「差別」の要素を濃厚にはらんでいる。

このMVは12日に発表されたのだが、翌朝には、民放各局でこれを取り上げている。「あのミセスの新曲です、わくわくしますね」的な調子である。そしてSNSが違和感を訴えてから、びっくりして取り下げようとしている。

MVを制作したのは音楽サイドであり、それを広告に起用したのは広告、マーケティングだ。ジャーナリズムではない。だからと言ってまともな判断ができなかったことは問題だが、ジャーナリズムの根幹の一つであるテレビが、この問題大ありの楽曲を、全く無批判に取り上げたのは「ありえない」ほど愚かなことではあろう。

彼らは要するに持ち込まれた宣材を「よその局も扱うから」と中身を吟味することなく、右から左に流したのだ。
このあたりのスタンス、大谷翔平の新居についての報道で「現地のテレビも報道していたから、いいと思って」と言い訳していたのと全く同じだ。

今のテレビ局は「報道の使命」を忘却しているのだ。「視聴者に受けること」「視聴率が上がること」だけを考えて、国民の「知る権利」の代理者、民主主義の守り手という役割を、燃えないゴミの日かなんかにどこかに出してしまっているのだ。

私など古い人間は、新聞やテレビなどの発信する情報を「報道」だと思っていたが、もはやそうではないのだ。彼らは「売らんかな」のスーパーの安売りのチラシ同然のものを「報道でござい」と振りまいているのだ。

自分たちで物事の判断をしない、つまり「情報の送り手」としての信念がないメディアに、何ほどの信用を置くことができるだろうか。「千万人と雖も我往かん」みたいな気概を求めるのは、もはや無理なのだろうか?



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