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珍しく社会人野球の仕事があったので、ハマスタに行った。そのあと、都市対抗南関東地区予選を見た。
素晴らしい夕焼け空だ。

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社会人野球の試合を観戦するのは久しぶりだが、やはりあの応援スタイルには大きな違和感がある。

社会人は、世界でも日本と台湾くらいにしかない。韓国は消滅した。日本では社会人野球は、学生野球と共にアマチュア野球の主要なカテゴリーだが、観客層が極端に偏っている。端的に言えば、その企業の関係者以外にファンはいないと言う想定だ。

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昨日のハマスタでは、東芝とENEOSが対戦した。一般のチケットは一応販売されていたが、球場客席は両企業の応援団にきれいに分かれている。両チーム関係者は入り口でそれぞれの応援グッズや選手名鑑が載ったチラシを配られるが、一般のファンには何も配られない。

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で、試合が始まると、攻撃時も守備時も応援のやりっぱなしなのだ。攻撃側がブラスバンドを演奏すると言うルールはあるが、試合開始から終了まで、騒ぎっぱなしなのだ。

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三塁の東芝側に座ったが、試合前には「応援歌第一番」を全員で歌う。みんなが知っている前提なのだ。

試合は立ち上がり、東芝の先発、新人の笹森公輔が打ち込まれ、3点を奪われたが、東芝の応援団のリーダーは「あっという間に2アウトであります」と言った。
次の回には「まだ2回で、こんなに大声で応援できる私は、幸せ者でございます」と言った。このリーダーの面白さで、試合が頭に入ってこない印象だ。

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観客席にあちこちで、人々が頭を下げている。職場の人間関係がそのまま客席に引っ越してきた感じだ。
東芝もENEOSも、いい大学を出たレベルの高い人たちのはずだ。何の疑問も感じずに、この北朝鮮みたいな、呆れるほどに執拗で、単調な応援を嬉々として続けている。

「こんな調子だから、粉飾決算もやらかしてしまうのだ」と嫌みの一つも言いたくなる。そもそもいまの東芝は、再建途上のはずだ。こんな昭和の風景のままで、新しい会社を作ることができるのか、と思う。

後半は一塁側に移ったが、こちらも全く同じ。応援団が、もう死んでしまいそうな勢いで、決めのポーズを繰り返している。

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私は大企業と仕事をしてきたが、従業員1000人以上の大企業で働いたことはない。そしてフリーランスになって長い。日本の大企業独特の「家族主義」「全体主義」にもともと違和感を抱いていたのだが、それにしても…


8対2でENEOSが勝った。泣いている人もいる。大きな試合だったのだが、主催の毎日新聞以外はほとんど報じない。日本独特の文化である「社会人野球」が多くの人がしるスポーツになる日はこないのだろうか?

結局、社会人野球は「自分たちだけでやっている」ことにならないか?あたかも「一般の野球ファン」」などいないかの如く、うちわで盛り上がっている。
これに比べれば、プロ野球や大学、高校野球の応援など、かわいいものなのかもしれないが、日本野球には「野球観戦を楽しむ」という文化がもともとなかったのではないか、とさえ思う。




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