NPBからMLBに行った選手の成績は、残酷なまでに明暗が分かれている。
大谷翔平や、山本由伸、今永昇太のように、チームの主力、スターとして日本のみならずアメリカでも注目を集める選手がいる一方で、上沢直之、藤浪晋太郎のように、MLBでの試合出場が厳しい選手もいる。
大谷翔平との距離感でいえば、上沢は大谷翔平の1学年上で、大谷が日ハムにいる時代はともにローテーションを組んでいた。そして藤浪晋太郎は同級生で、3年の夏は、大谷は甲子園出場ならず、藤浪は春に続き夏も優勝。ドラフトはともに1位だったが、大谷は日ハムの単独指名、藤浪は4球団重複で阪神に。
ある時期に限定すれば、上沢や藤浪は「大谷翔平と肩を並べていた」あるいは「少し前を歩いていた」のだ。
大谷翔平は、入団時点でMLBへの挑戦を明言。しかも二刀流で実績を積み上げていたが、上沢や藤浪もNPBではそれほどそん色ない成績を上げていた。
「MLBに行くこと」を宿命づけられている大谷翔平が、MLBに行って誰しもが驚くような活躍をしだしたときに、上沢や藤浪、そして有原航平など大谷の至近距離で野球をしていた選手は、MLBが急に近くになったような気がしたかもしれない。
そして「俺もいつか」と思い始めたかもしれない。
それは、自然なことではあるし、それを目標にして努力するのは素晴らしいことではあっただろう。
こうした選手だけでなく、今のNPBには「MLBに行きたい選手」が、たくさんいる。口に出して言っていなくても「いつかは」と思っている選手はたくさんいるはずだ。
しかしながら、天空のどこかにいる野球の神様は、こうした野球選手たちに、別のレッテルを張っていたのだ。「MLBに行くべき選手」と「そうではない選手」。
それが明らかになるのは、海を渡ってからになるのだが、そのレッテルは、別のものに貼り替わることはほとんどないのだ。「夢」というものの、残酷な一面を見る思いがする。
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ある時期に限定すれば、上沢や藤浪は「大谷翔平と肩を並べていた」あるいは「少し前を歩いていた」のだ。
大谷翔平は、入団時点でMLBへの挑戦を明言。しかも二刀流で実績を積み上げていたが、上沢や藤浪もNPBではそれほどそん色ない成績を上げていた。
「MLBに行くこと」を宿命づけられている大谷翔平が、MLBに行って誰しもが驚くような活躍をしだしたときに、上沢や藤浪、そして有原航平など大谷の至近距離で野球をしていた選手は、MLBが急に近くになったような気がしたかもしれない。
そして「俺もいつか」と思い始めたかもしれない。
それは、自然なことではあるし、それを目標にして努力するのは素晴らしいことではあっただろう。
こうした選手だけでなく、今のNPBには「MLBに行きたい選手」が、たくさんいる。口に出して言っていなくても「いつかは」と思っている選手はたくさんいるはずだ。
しかしながら、天空のどこかにいる野球の神様は、こうした野球選手たちに、別のレッテルを張っていたのだ。「MLBに行くべき選手」と「そうではない選手」。
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