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何度も言うように、私は全国の東横インを定宿にしている。「期待もない代わりに落胆もない」平準さが良いわけで、年間80泊から100泊くらいしている。
東横インは10泊すると1泊がタダになる。そのポイントが常に80~90ほど溜まっている。
ベッドは日本中、そして韓国の東横インも同じだから、寝ている間は極めて快適だ。

ただ、かなわないのは朝食だ。東横インと言えば「朝食無料サービス」だが、これも全国一律なのだ。1~2品はご当地モノが付く。この間姫路では「ケンミンの焼きビーフン」、神戸では「そばめし」、沖縄では「ゴーヤチャンプル」などがついてくるが、おにぎりや卵焼き、ソーセージなどはだいたい同じだ。おにぎりはご飯をちょっと練ってもっそう型のようなものに入れて作っているようだが、お萩みたいになっていて、食感が悪く、うんざりする。

それもあって朝食はもったいないながら、だいたい外で食べる。5時起きが普通なので、ホテルから出て早朝営業のチェーン店に入る。吉野家、すき家などで朝定食を食べることもある。すき家はこの間行って、イートインの食事の容器が、使い捨ての樹脂製になっていて衝撃を受けた。
あれ、気にならない人もいるかもしれないが、テイクアウトならともかく、店屋でこの容器で食べるのは、施しでも受けているみたいで、食べた気がしなかった。

マクドナルドが開いていれば、だいたい行く。昼や夜にマクドナルドのものを食べる気はなかなか起こらないが、朝は何となく食べる。なんたらマフィンとかいうのを選んで、ずいぶん小さくなったハッシュドポテトにオレンジジュースという取り合わせだ。

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東京ではあちこちに早朝営業、24時間営業の飲食店があるが、地方ではマクドナルドだけが早くから開いていることも多い。

沖縄の那覇の国際通りにあるマクドナルドには、早朝からお年寄りがやってくる。マクドナルドが食べたいのではなく、居場所を求めているのだと思う。マクドならエアコンが利いているし、いつまでいても文句を言われない。孤独そうな年寄りが、何人も所在なげに座っている。

このあいだ、姫路で朝マックをしたときは、この猛暑の中、デニム地の長袖のジャケットに冬用のズボンを履いた女性が列に並んでいた。かなり異臭がする。ホームレスなのだろうが、最低限のセットを買うと、客席の奥に座った。

韓国の釜山では、マクドのオーダーは機械でしかできないし、キャッシュレスしかないが、失業しているのではないかと思われるみすぼらしい格好の若者が、席に座っていた。

真夜中のコンビニでも、そういう孤独の影がある人を見ることが多いが、コンビニや外食チェーンは、こうした「孤独な人々」を一時的に収容するちょっとしたシェルターのようになっているのだ。

個人営業の飲食店では、おそらく対応できないだろう。

高度にシステム化された外食産業は、意外なところで人々の「生命インフラ」の担い手になっているのだ。

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