斎藤元彦兵庫県知事がいよいよ「四面楚歌」になっている。楚の歌を歌っているのは、斎藤知事の与党だった自民党と維新である。維新は及び腰ではあったが、吉村洋文大阪府知事が電話をして「諌止したけど聞かなかった」という事実関係を作ったうえでの辞職勧告だ。
およそ世の中の「仕事」で最も難しいのは「撤退」だと言われている。勝っているときに調子に乗ってどんどん攻め込むのは、才能があればだれでもできるだろう。また「劣勢」に立っていて挽回するのもレジリエンスがあればできるだろう。
しかし「撤退」とは、自ら負けを認めて、自分の立場を捨てて退くことだ。非を認め、自らのプライドを捨てて、世間に謝罪をし、身を縮めて去っていかなければならない。
行くところ敵なし、百戦危うからずと言う才能に満ちたエリートの辞書には「撤退」などと言う言葉はなかったはずで、斎藤知事は、およそ彼の人生でい一度も経験したことが無い「想定外」の事態に立ち至っている。
こうなるとどれだけ学校で勉強がよくできても、実社会で仕事ができても、もうどうしようもない。
小泉進次郎を「知能が低い」と言った田中龍作も齋藤知事の「知能の高さ」は認めざるを得ないと思うが、その知能の高さが「撤退」には何の役にも立たないのだ。
この事件は、明らかに初動の段階で斎藤知事自身が「大きな過ち」を犯したことによって、最悪の事態になった。例えば「公益通報」があった時点で、犯人探しではなく、知事が自らの行状について客観的に再検証し、その上で告発者の「二の矢」よりも先に非を認めて、思い切って辞職していれば、斎藤知事には再起の道も大いにあっただろう。
しかし実際は、公益通報者に不当な圧力をかけて挙句に死に至らしめてしまったのだ。ここに至って、社会の憎悪は知事一個に集中する。そうなると知事の与党もかばいようがなくなる。ここまでくればすでに最悪の事態なのだが、知事はなおも悪あがきを続けている。
兵庫県議会の各会派は「不信任案」を可決しようとしていない。それは斎藤知事に「議会解散」「県議会選挙」という選択肢を与えたくないからだ。そういう形で「活路」を見出されたくない。相当な覚悟だと思う。
最近、自治体では「パワハラ」事案が多発している。記憶に新しいのが静岡県の川勝平太前知事だ。彼の場合、公益通報者を弾圧するような深刻なものではなく、学者馬鹿の典型のような世間知らず故に発した他愛ない言葉だったが、それでも辞任に追い込まれた。ただ川勝は静岡県民に熱烈に支持されてきたと言う経緯があり、辞任してもそれ以上炎上はしていない。
また市町村では、民度の低さを露呈するようなパワハラ事案が多発している。これらの自治体首長は「百条委員会」で追及された挙句に辞任に追い込まれているが、もともとエリートではなく、それこそ「間違ってなったような」首長だけに、その辞任には一種の哀感が漂い、高齢でもあるし、それ以上社会の憎悪の対象とはなっていない。
しかし斎藤元彦はまだ46歳、しかも超エリートであり、そこに世間の同情を買うような余地は全くない。結局、焼け落ちようとする城の天守閣に一人残って、呆然と落城をみるしかなくなっている。
彼の人生は今後も続く。つまらないプライドや見栄を捨てて「負け」を認める以外の選択肢はもはやない。
この一件は、我々に多くの教訓を与えてくれているように思う。
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こうなるとどれだけ学校で勉強がよくできても、実社会で仕事ができても、もうどうしようもない。
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この事件は、明らかに初動の段階で斎藤知事自身が「大きな過ち」を犯したことによって、最悪の事態になった。例えば「公益通報」があった時点で、犯人探しではなく、知事が自らの行状について客観的に再検証し、その上で告発者の「二の矢」よりも先に非を認めて、思い切って辞職していれば、斎藤知事には再起の道も大いにあっただろう。
しかし実際は、公益通報者に不当な圧力をかけて挙句に死に至らしめてしまったのだ。ここに至って、社会の憎悪は知事一個に集中する。そうなると知事の与党もかばいようがなくなる。ここまでくればすでに最悪の事態なのだが、知事はなおも悪あがきを続けている。
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