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「憲法改正」は、安倍晋三の祖父の岸信介の「悲願」だった。安倍晋三はじいちゃんの遺志を汲んで「憲法改正」に取り組んだが果たせなかった。
で、今やレームダック状態の岸田文雄も「憲法改正」と言っている。また、高市早苗は「憲法改正」の大看板を挙げている。さらに総裁選に出馬する自民党議員も「お品書き」のなかに「憲法改正」を加えている。

「憲法改正」って何なのか?
自民党の公式サイトによれば、・国民主権・基本的人権の尊重・平和主義
という「三原則」は変えないが、

1.安全保障にかかわる「自衛隊」の明記と「自衛の措置」の言及
2.大地震が発生した時などの緊急事態対応を強化
3.参議院の合区解消、各都道府県から1人以上選出
4.家庭の経済的事情に左右されない教育環境の充実

について変えたいと言っている。この中身を見ても、別に今更問題視すべきものはないと思う。
今更「自衛隊は軍隊ではない」という人もそんなにいないだろうし、緊急事態対応も強化すれないいじゃないかとは思う。
参議院の合区廃止については、地方議員の数が増えて相対的に都市部の発言力が減りそうだし、教育環境の充実は何を言っているのかわからないが、そのこと自体が大きな問題があるとは思えない。

そもそも今の自民党は「憲法9条の改正」さえ目指していない。

●憲法改正により自衛隊をきちんと憲法に位置づけ、「自衛隊違憲論」は解消すべき
●現行の9条1項・2項とその解釈を維持し、自衛隊を明記するとともに自衛の措置(自衛権)についても言及すべき

そこに「自衛隊」の名前を添えることだけなのだ。

今、自衛隊が違憲だというのは、共産党とか社民党とか、ごく一部の年寄り政党だけだ。今の国民は、災害が起こった時の自衛隊の献身的な活動に感謝こそすれ「違憲だ」なんて思っていない。

今の「憲法改正」は、あまりにも長く無内容な議論を続けた挙句「戸棚にしまい込んで、カビが生えてだれも手を出せなくなった饅頭」のようになっている。

おそらく自民党内でも「憲法改正すれば支持率が落ちる」という年寄りがいるだろうし、共産党など「憲法9条改悪反対」みたいな全く筋違いの意見をいまだに発信している勢力もいる。
しかし世間の多くは、どうでもよいと思っている。
NHKの世論調査で、自民党総裁選で議論してほしいのは社会保障、経済政策、政治改革、外交安全保障であって、憲法改正は3%に過ぎない。みんな反対でも賛成も出ないのだ。ほとんど「趣味の世界」だ。

今、中国もロシアも「民主主義の理屈」が通じない国になっているのだ。憲法改正を争点にするのではなく、さっさと通過させて、自民党の右派も「大戦果」みたいに空喜びするんじゃなくて、もっと重要な経済政策、外交問題で議論を深めるべきだろう。

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