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今回の討論会は、割と優劣がはっきりしたような印象だ。
ドナルド・トランプは「二つの仕事」をしなければならない。「岩盤支持層」である低学歴の白人労働者層や、キリスト教福音派のためには「嘘でも何でもいいから相手を叩く」必要がある。
「精神病院から出てきた移民が国境を越えている」「移民はイヌやネコを食べている。そこに住む人々のペットを食べているのだ」みたいな「そんなあほな」的な妄言も吐かなければならない。
しかし「岩盤支持層」だけでは勝てないからいわゆる「浮動層」を取り込む必要がある。人工授精や妊娠中絶問題など、トランプ保守層が絶対否定する問題に対しても「理解があるふり」をしなければならない。ハリスが「トランプが返り咲けば全国で中絶禁止令を出す」と突っ込むとトランプは「うそだ」と反論せざるを得ない。

元からの支持者に「いい顔」をすると、これから票になるかもしれない層は「え?」と思ってしまう。苦しい弁舌にならざるを得なかった。

それはもとよりわかっていたことで、カマラ・ハリスが緊張のあまり取り乱したり、トランプに上げ足をとられない限り、若くてフレッシュなイメージのあるハリスに分があることは、事前に予想がついたはずだ。
トランプが討論会への出席を渋ったのもこのためだろう。

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絶妙のタイミングで、全米の若者に絶大な影響力があると言われるテイラー・スイフトが、カマラ・ハリスへの指示を表明した。しかも「猫を抱いた写真」まで貼り付けて。
これは恐らく、事前の打ち合わせができていたのだろう。

しかし、ここまでの展開はあくまで「浮動層を獲得する」という点で、ハリスに有利に働いたに過ぎない。

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今、トランプを熱烈に支持しているのはアメリカの「富裕層」だ。彼らはアメリカの国内にはあまり興味がない。民衆が苦しもうが、それはどうでもいい。西側諸国に対するロシア中国の脅威もあまり気にしていない。それよりも自分の資産を増やすためには、どちらの候補が有利かだけを考えている。目先の利益の最大化が最重要課題だ。イーロン・マスクがその典型だが。

それだけで言えば、間違いなくトランプなのだ。彼らはトランプの不利が明らかになれば。様々な手を使って選挙に影響を及ぼそうとするだろう。そういう点では、討論会に勝った程度では「カマラ・ハリス当確」などとても出せない状況だ。




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