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旗色鮮明という点では高市早苗が一番ではあっただろう。明確に「安倍政権の継承」を打ち出した。経済的には積極財政で、ここでもアベノミクスの継承を明言した。
また明確な「国家観」も明らかにしていた。ネトウヨ的には「中国や韓国に偉そうにしてくれる」ことが、熱狂的な支持となったのだろうが、そうした「おめでたい」部分がネトウヨ以外の人に拒絶された。
トランプの周囲を怪しげな陰謀論者や極端な反移民論者がとりまいていることが、一般のアメリカ有権者から忌避されつつあるのと同様だろう。

小泉進次郎は「馬上の人」として意外にやるのではないかと思っていた。いわゆるエリートではないが、その分「大見得の張り方」がうまくて、父親のように大きな人気を背景に、いろいろ改革をする可能性があった。しかし、今のメディアは底意地が悪い。選挙戦当初についた「知能が低い」という残念な色が、どんどん濃くなった。

この二人は「ポピュリスト政治家」だろう。高市は「保守」「右」という旗色で対立軸を作り、支持を得ていくタイプ。小泉は父と同様「自分の敵」を見つけ出して、それを攻撃するために「軸」を創っていくタイプだと思う。

しかし石破茂は、ポピュリストではない。重厚で慎重な「従来の政治家」だ。岸田文雄とその点、同じ色ではある。安倍晋三が、自民一強になっていくなかで、唯一の対抗馬になったが、これは自ら対立軸を作ったのではなく、安倍晋三に仇扱いされたのだ。
しかし石破がどんな思想信条、政策の考え方をもっているのかは、よくわからない。安倍、高市の「積極財政」でないのはわかるが、緊縮一辺倒でもなさそうだ。
外交は、親中派ではないが、派手な喧嘩を売るタイプでもないだろう。防衛族でもあるので、しっかりした国防政策を打ち出しそうではある。

意外にも、未だにどの派閥の流れをくむか、で自民政治家の傾向はだいたい把握できる。高市、小泉はいずれも小泉ー安倍派に近い「右」だ。岸田文雄は吉田茂以来の自民党本流、つまり「リベラル」だった。
そして石破は吉田茂からのれん分けした田中派の流れをくむ。リベラルではないが、官僚主義でもない。現実的な政治家なのではないかと思う。本人は「保守政治家」と言っているが、「明らかな右」ではないと思う。

自民党、国民は小泉純一郎、安倍晋三以来の「派手な怪気炎」を上げる政治家に、かなり嫌気がさしていたのだろう。昨今跳梁跋扈するネトウヨに対する嫌悪感もあったと思う。高市陣営には、杉田水脈もいたし。高市の顔は、選挙戦が深まるとともにだんだん尋常ではなくなってきていたが、相当なプレッシャーだったのだろう。
さらに言えば、立憲民主が野田佳彦というオーソドックスな政治家を選んだことも影響したかもしれない。

犬猿の中の麻生太郎は、失脚するのではないか。もう大御所や黒幕は退場してほしい。

総裁選を争った政治家たちと、どんな内閣を作るのか。大きな期待はしていないまでも、石破内閣を眺めていきたいと思う。

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