プレジデントオンラインに書いた。以前、Number Webで同様な記事を書いた時も炎上したが。
このブログでも書いてきた通り、引退を表明した選手が1軍の公式戦に出場することの疑念。そして何より、その選手に対して「手心を加える」のは、野球がスポーツである限り、看過できない、という趣旨だった。
記事を書くにあたり、プレジデント編集部からNPBに「わざと捕邪飛を捕球しないプレーがあり、それを賛美する記事が書かれているが、野球協約にある『敗退行為』にならないか」と問い合わせをした。
(1)所属球団のチームの試合において、故意に敗れ、又は敗れることを試み、あるいは勝つための最善の努力を怠る等の敗退行為をすること。
NPB側は期日までに返事をしなかったが、なおもプッシュすると
NPB広報室は、「推測で書かれている記事の内容につきましては、お答えいたしかねます。」
と返答した。あのプレーについて「わざとだ」と判断すれば「敗退行為」である可能性がでてくる。そうなれば、事実関係を調査せざるを得なくなる。
NPBがデイリーの記事を「推測で書かれた記事」と断じたのは、そうしなければ「当該プレーの中身」について評価せざるを得なくなるからだ。
ファウルフライをわざと捕球しないのは「勝つための最善の努力を怠る等」に該当する疑いは濃厚だろう。
たとえそれがチームの敗退を望むものでなかったとしても、許されるプレーではない。
なぜ「敗退行為」がここまで厳しく戒められているか?それは今から半世紀以上前に、プロ野球が「八百長事件」で存続の危機に瀕したことがあるからだ。
それ以後、プロ野球では「敗退行為」は即、アウトになったのだ。
Yahoo!に転載された記事のコメント欄には、予想通りのコメントが並んでいる。
「勝つための最善の努力を怠る等の敗退行為」なんて厳密に言い出したら、今の時期の消化試合で主力を休ませたり1軍経験のない若手に試合経験をさせるのだって該当しかねないです。
プロスボ-ツはエンタ-テイメント!選手もその状況を踏まえてどうすればお客様が喜んでもらえるかを熟知してやってます!私はプロとして素晴らしいプレイだと思います
引退試合してもらえる選手という時点で、球団やプロ野球界に大きな貢献をしてきた人。その人のために1球でも長く、ファンに観てもらうという思いやりは敗退行為でしょうか?
フェアゾーンのボール捕らないならそうだろうけどな、ファールゾーンのボールを捕らなかったからって何なんだよ、優勝を決める試合でもないし
優勝がかかってる打席とかなら話は分かるけど、そうじゃないなら別に良いと思う。
固い事言うなよ。野球とは真剣勝負の中に適度なエンターテイメントを内蔵した知的なスポーツだと認識している。
約450本。その9割が記事に対する批判だろう。この手のコメントを書く人は、プロ野球の歴史も、野球のルールも良く知らない。ただ感情的に野球を応援している。口を開けて「感動」を放り込まれるのを待っている。
そもそもこの記事を全部読んで、ちゃんと理解する国語力がない人が多いのだが。
それ以上に「スポーツとは何か」について理解が決定的に足らない。
スポーツで何より重視されるのは「ルール」「競技そのもの」に対するリスペクトだ。ルールに情実を交えたり、曲解を許せば、スポーツはもろくも崩れてしまう。
江戸時代、大相撲では生活に困窮した力士に、わざと負けてやる大関がいて、人々は「情けの八百長」と絶賛したという。落語「佐野山」がそれだが。
今、引退する選手のために怪しげなプレーをする選手を賛美する人たちは、そのころの江戸庶民と同レベルだといえる。現代の教育を受けて、近代的な知性を身に着けた人とは思えない。
こんな脆弱な判断力では、社会がおかしな方向に向かった時に、雪崩を打ってそれを賛美しそうな気がする。野球の話は「たかが」で済むが、そう考えるとちょっと、ぞっ、とした。
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2021年山本由伸、全登板成績【投手五冠にリーグ優勝に金メダル】
記事を書くにあたり、プレジデント編集部からNPBに「わざと捕邪飛を捕球しないプレーがあり、それを賛美する記事が書かれているが、野球協約にある『敗退行為』にならないか」と問い合わせをした。
(1)所属球団のチームの試合において、故意に敗れ、又は敗れることを試み、あるいは勝つための最善の努力を怠る等の敗退行為をすること。
NPB側は期日までに返事をしなかったが、なおもプッシュすると
NPB広報室は、「推測で書かれている記事の内容につきましては、お答えいたしかねます。」
と返答した。あのプレーについて「わざとだ」と判断すれば「敗退行為」である可能性がでてくる。そうなれば、事実関係を調査せざるを得なくなる。
NPBがデイリーの記事を「推測で書かれた記事」と断じたのは、そうしなければ「当該プレーの中身」について評価せざるを得なくなるからだ。
ファウルフライをわざと捕球しないのは「勝つための最善の努力を怠る等」に該当する疑いは濃厚だろう。
たとえそれがチームの敗退を望むものでなかったとしても、許されるプレーではない。
なぜ「敗退行為」がここまで厳しく戒められているか?それは今から半世紀以上前に、プロ野球が「八百長事件」で存続の危機に瀕したことがあるからだ。
それ以後、プロ野球では「敗退行為」は即、アウトになったのだ。
Yahoo!に転載された記事のコメント欄には、予想通りのコメントが並んでいる。
「勝つための最善の努力を怠る等の敗退行為」なんて厳密に言い出したら、今の時期の消化試合で主力を休ませたり1軍経験のない若手に試合経験をさせるのだって該当しかねないです。
プロスボ-ツはエンタ-テイメント!選手もその状況を踏まえてどうすればお客様が喜んでもらえるかを熟知してやってます!私はプロとして素晴らしいプレイだと思います
引退試合してもらえる選手という時点で、球団やプロ野球界に大きな貢献をしてきた人。その人のために1球でも長く、ファンに観てもらうという思いやりは敗退行為でしょうか?
フェアゾーンのボール捕らないならそうだろうけどな、ファールゾーンのボールを捕らなかったからって何なんだよ、優勝を決める試合でもないし
優勝がかかってる打席とかなら話は分かるけど、そうじゃないなら別に良いと思う。
固い事言うなよ。野球とは真剣勝負の中に適度なエンターテイメントを内蔵した知的なスポーツだと認識している。
約450本。その9割が記事に対する批判だろう。この手のコメントを書く人は、プロ野球の歴史も、野球のルールも良く知らない。ただ感情的に野球を応援している。口を開けて「感動」を放り込まれるのを待っている。
そもそもこの記事を全部読んで、ちゃんと理解する国語力がない人が多いのだが。
それ以上に「スポーツとは何か」について理解が決定的に足らない。
スポーツで何より重視されるのは「ルール」「競技そのもの」に対するリスペクトだ。ルールに情実を交えたり、曲解を許せば、スポーツはもろくも崩れてしまう。
江戸時代、大相撲では生活に困窮した力士に、わざと負けてやる大関がいて、人々は「情けの八百長」と絶賛したという。落語「佐野山」がそれだが。
今、引退する選手のために怪しげなプレーをする選手を賛美する人たちは、そのころの江戸庶民と同レベルだといえる。現代の教育を受けて、近代的な知性を身に着けた人とは思えない。
こんな脆弱な判断力では、社会がおかしな方向に向かった時に、雪崩を打ってそれを賛美しそうな気がする。野球の話は「たかが」で済むが、そう考えるとちょっと、ぞっ、とした。
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2021年山本由伸、全登板成績【投手五冠にリーグ優勝に金メダル】
少し違いますが、登板した野手から大谷選手は51号のホームランを打ちました。手心を加えることはせず真剣勝負に徹しました。ただ、50号の時と違いハイタッチも喜びも控え目でした。日本に留まらずメジャーに行って本当によかったと思います。今回の大谷選手の振る舞いに対して愚かな「野球ファン」は何を感じるのか、知りたいですね。
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