佐々木朗希、ロッテからの来季条件提示を拒否したとの報道が流れている。とたんにMLBのFA市場でうわさが乱れ飛んでいるが、移籍は今のところ不可能だと言える。
佐々木朗希の海外FA年限は最短でも2028年オフになるはずだ。27歳になれば、佐々木は誰にはばかることなく海外FA権を行使して移籍が可能だ。
しかしそれ以前にMLB移籍を希望するとすれば「ポスティングによる移籍」しか手がない。
ポスティングでの移籍は「球団の承認」が必要だ。しかしロッテはそれを現時点で拒んでいる。
年俸提示したのは、そのためだ。
ポスティングでの移籍には、選手の評価に応じて一定額の「譲渡金」が移籍先のMLB球団から、元居たNPB球団に支払われるが、このためには
「最低限6年間プレーし、かつ25歳以上でなければならない」という「25歳ルール」がある。
佐々木がこれを満たして移籍できるのは、2026年オフと言うことになる。
その年限より前でも移籍はポスティングを行使することは可能だが、その場合、年俸は500万ドル程度、譲渡金も1億円程度ということになる。
大谷翔平は「25歳ルール」適用前の5年、23歳のオフにポスティングで移籍した。彼はもともとMLB志向で、にもかかわらず大谷翔平を強行指名した日本ハムが「いずれはMLBに移籍させる」ことを前提に契約していた。だから25歳未満の大谷の移籍を日本ハムは了承したのだ。
もう一つ言えば、大谷はこの5年間で十分な活躍をした。大谷と現時点の佐々木のNPBでの記録を比較する。
投手佐々木は「質的」には大谷に匹敵する投球をしているが、4年間でわずか64試合に投げただけだ。大谷が規定投球回数に2回達しているのに対し、佐々木は皆無だ。
佐々木は1年目、チームが大事に育てるために試合で投げさせなかった。そしてファームにも行かせずチームに帯同させた。「特別扱い」だったのだ。
打撃については言うまでもないことだ。そして大谷は2015年にはベストナイン、16年にはベストナインとMVPを獲得している。
わずか5年間だが「NPBではもうやることが無い」状況になった。
しかし佐々木は元気であれば一線級のパフォーマンスを示すが、シーズン通してチームに貢献した年はまだない。
これでMLBへの移籍を求めるのは「無理筋」ではあろう。背後にいる非公式の代理人に「どうしても今年移籍させたい」事情があるのだろう。
その事情とは、恐らく「25歳になって大っぴらにポスティングができるようになれば、正規のエージェントが乗り込んでくる」ということではないかと思う。
ネット上には「じゃ、任意引退で行けばいい」という声がある。野茂英雄がそうしたからだが、1998年「日米間選手契約に関する協定」が作られ
もしその日本選手が、いずれかの日本球団の保留、入隊、任意引退、制限、資格停止、出場停止、失格・リストに入っている場合は、アメリカ大リーグ球団は、日本コミッショナーを通じてその日本球団の承認を得ない限り、かつ承認を得た場合、以下(8)項から(12)項に定める手続きに従わない限り、その日本選手と接触あるいは契約できない。
となった。いずれにしてもロッテが「うん」と言わない限り、佐々木は移籍できない。
ただ、佐々木とロッテの間の感情がこじれて修復不可能になったのなら、球団は佐々木をトレードで出すこともあるだろう。「1年限定」で翌年にはMLBに行く投手にどれだけの価値があるかは疑問だが、譲渡金の多寡を考えれば、トレードに応じる球団があるかもしれない。
問題は、佐々木朗希自身がどう思っているのか、が全然見えないことだ。大谷の場合、終始「自分の意見」を明確に出して、周囲の大人を説得して納得ずくで移籍したのに対し、佐々木は「誰かに踊らされている」印象がぬぐえない。
野球選手は「生もの」であり「賞味期限」は短い。愚かな騒動をしているうちに、あたら才能を腐らせることにならないかと懸念する。
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しかしそれ以前にMLB移籍を希望するとすれば「ポスティングによる移籍」しか手がない。
ポスティングでの移籍は「球団の承認」が必要だ。しかしロッテはそれを現時点で拒んでいる。
年俸提示したのは、そのためだ。
ポスティングでの移籍には、選手の評価に応じて一定額の「譲渡金」が移籍先のMLB球団から、元居たNPB球団に支払われるが、このためには
「最低限6年間プレーし、かつ25歳以上でなければならない」という「25歳ルール」がある。
佐々木がこれを満たして移籍できるのは、2026年オフと言うことになる。
その年限より前でも移籍はポスティングを行使することは可能だが、その場合、年俸は500万ドル程度、譲渡金も1億円程度ということになる。
大谷翔平は「25歳ルール」適用前の5年、23歳のオフにポスティングで移籍した。彼はもともとMLB志向で、にもかかわらず大谷翔平を強行指名した日本ハムが「いずれはMLBに移籍させる」ことを前提に契約していた。だから25歳未満の大谷の移籍を日本ハムは了承したのだ。
もう一つ言えば、大谷はこの5年間で十分な活躍をした。大谷と現時点の佐々木のNPBでの記録を比較する。
投手佐々木は「質的」には大谷に匹敵する投球をしているが、4年間でわずか64試合に投げただけだ。大谷が規定投球回数に2回達しているのに対し、佐々木は皆無だ。
佐々木は1年目、チームが大事に育てるために試合で投げさせなかった。そしてファームにも行かせずチームに帯同させた。「特別扱い」だったのだ。
打撃については言うまでもないことだ。そして大谷は2015年にはベストナイン、16年にはベストナインとMVPを獲得している。
わずか5年間だが「NPBではもうやることが無い」状況になった。
しかし佐々木は元気であれば一線級のパフォーマンスを示すが、シーズン通してチームに貢献した年はまだない。
これでMLBへの移籍を求めるのは「無理筋」ではあろう。背後にいる非公式の代理人に「どうしても今年移籍させたい」事情があるのだろう。
その事情とは、恐らく「25歳になって大っぴらにポスティングができるようになれば、正規のエージェントが乗り込んでくる」ということではないかと思う。
ネット上には「じゃ、任意引退で行けばいい」という声がある。野茂英雄がそうしたからだが、1998年「日米間選手契約に関する協定」が作られ
もしその日本選手が、いずれかの日本球団の保留、入隊、任意引退、制限、資格停止、出場停止、失格・リストに入っている場合は、アメリカ大リーグ球団は、日本コミッショナーを通じてその日本球団の承認を得ない限り、かつ承認を得た場合、以下(8)項から(12)項に定める手続きに従わない限り、その日本選手と接触あるいは契約できない。
となった。いずれにしてもロッテが「うん」と言わない限り、佐々木は移籍できない。
ただ、佐々木とロッテの間の感情がこじれて修復不可能になったのなら、球団は佐々木をトレードで出すこともあるだろう。「1年限定」で翌年にはMLBに行く投手にどれだけの価値があるかは疑問だが、譲渡金の多寡を考えれば、トレードに応じる球団があるかもしれない。
問題は、佐々木朗希自身がどう思っているのか、が全然見えないことだ。大谷の場合、終始「自分の意見」を明確に出して、周囲の大人を説得して納得ずくで移籍したのに対し、佐々木は「誰かに踊らされている」印象がぬぐえない。
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