51PjyJFWLaL._SY445_SX342_


「飛行機もいいが、奴は空を飛んだりするからいけねえ」と思いながらも、致し方なく年に数回は飛行機で移動している。いい年をしているが、飛行機に乗るときは「これが最後になるかもしれない」などと思ったりする。

飛行機そのものも苦手だが、それに乗るまでの手続きも苦手だ。
最近、搭乗券はネットで予約し、空港の端末で発券することが多い。確認番号や予約番号を入力するのも煩わしいし、手荷物預かりもいろいろ大変だ。
LCCなどは、手荷物をいちいち計量して、ちょっとでもオーバーすると「機内持ち込みはできません、預入荷物になります」とか言って、結構な追加料金を支払わせたりする。LCCはいったん予約してしまうと、キャンセルできないし、阿漕なものだ。

それを終えた時点で、かなりくたびれているのだが、そのあとに最大の難関が待っている。「保安検査所」だ。機内持ち込み荷物をチェックされるのだ。
パソコンやスマホは別々にトレーに出さなければならない。最近は履いている靴やジャケット、帽子などもトレーに出せと言われることがある。
私はいつもカメラを持っているが、デジカメのバッテリーは「預入荷物」にはできない。それをやると搭乗ぎりぎりで呼び出しを食らったりする。
手荷物で持って入るしかできないのだ。日本では個数の制限はなかったのだが、この9月に韓国に行ったときは「バッテリーは一人最大5個まで」で、それを超えた分は没収になった。私は8個持っていたので、3個が没収になった。
そういうのもどきどきする。
また、保安検査所はいつでも大行列ができている。
そんな中で、パソコンをケースから出し、スマホも出して、帽子やジャケットもトレーに入れて、赤外線かなんかの中を通過して出てくると、慌ててそれらを、元のバッグに入れるのは、本当に大変だ。私は必ず取り乱す。小さなパニックになる。
これが本当に苦手だ。
中には、なーんにも考えていない家族連れがいて、保安検査所に、家族そろって何か飲み物を飲みながら並んでいた。ジャケットを脱げ、スマホを出せ、パソコンはないか、みたいな指示をされて、飲み物を片手にもたもたやっている。後ろで見ていた私は「2024年、輝け迂闊な人大賞」かなんかのトロフィを投げつけたくなった。

31208393_s


幸い、私自身は、これまで保安検査所でおかしなことはしていないが、うちの倅と10年程前に沖縄に行ったときに、彼はいつでも複数のパソコンと周辺機器をごちゃごちゃ持って移動しているのだが、それが保安検査所で引っかかって、バックパックの中身を全部ぶちまけさせられた。私はそれを遠巻きに見ていたが、我が息子ながら、かれにもトロフィを投げつけたくなった。

大昔はこう言うことはなかったのだ。「喜劇駅前社長」の時代、森繁久彌は新幹線に乗るように気楽に飛行機に乗り込んで、タバコをくゆらせ、お酒を楽しんでいたのだ。
しかし1970年代に「ハイジャック」が世界中で起こって、ここまで厳しいチェックをするようになったのだ。
しかも、そうしたチェックは年々厳しくなっているように思う。

だから、私は宮崎とか新潟とか、仙台とかに行くときも、できるだけ地べたを走る交通手段で行くようにしている。そうでないと、心の安定が維持できないのだ。
沖縄だって、鹿児島当たりの海底が隆起して地続きになればいいのに、と思っている。





私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!

好評発売中!

81UUCLO+nDL._SY466_

https://amzn.to/47hJdhC

2021年山本由伸、全登板成績【投手五冠にリーグ優勝に金メダル】

NOWAR