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上沢復帰に端を発したこの議論、改めて考えてみる。
上沢直之のMLB挑戦に関して、何が問題だとされたのか?()に想定される批判を書きだす
 ・彼がMLB挑戦を表明してポスティング申請をしたこと
  (主力選手が抜けることはチームの痛手だ。育ててもらったチームのことを考えていない)
 ・MLBで全く通用せず1年で撤退を表明したこと
  (チームを捨てて出ていったのに、たった1年で帰って来るのか?そんな軽い決断だったのか)
 ・NPBでの復帰球団を日本ハムではなく、ソフトバンクにしたこと
  (金が良いからと言って元いた球団を捨てってライバルチームに行くとは、恩知らずだ)
  (しかも復帰後、日本ハムの施設を使っていた。厚かましい。腹黒い)
こうした批判に共通するのは、上沢を「個人事業主」「プロ」とはみなさず、あたかも伝統芸能の一門に属する「門弟」のようにとらえていると言うことだ。

プロ野球選手は大型契約でない限り、1年1年が契約更改時期だ。もちろん、プロ野球の場合はFA年限が来るまでは、球団側に保留権があり、勝手に移籍することはできない。
しかしMLB移籍に限って、ポスティングシステムと言う制度があり、FA年限前でも「球団が認めれば」MLB球団と契約交渉ができる。

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ファンの中には、ポスティングについて、球団が「しぶしぶ認めている」と思っている人が多い。「本当は残ってほしいけど、システムがあるから仕方ない」と思っている。それは勝手な思い入れだろう。
その一方で、岩本勉も言っているが、日本ハムは3年前に主力級3選手をいきなり「ノンテンダーFA」で放出している。球団はFA年限前だろうと、何だろうと、選手をいつでも自由に「自由契約」や「任意引退」つまり「クビ」にすることができるのだ。

ポスティングシステムは、選手の中でも特に傑出した選手に与えられた特権であり、それを認めた時点で、何の後腐れも残っていないのだ。

そうしてMLBに挑戦した選手が、時に利あらずして失敗して復帰する際に、元居た球団に復帰すべき義理はもはやない。ポスティングを認めた段階で、彼は「自由契約」になっているのだから、その必要は全くない。

プロ野球選手は、自分の能力、努力で実績を上げ、大きな契約を勝ち取っていくのだ。もちろん周囲の指導、助言、アドバイスはありだろうが「そのおかげ」で大きくなったわけではない。

指導者、球団が大きな役割を果たしたとしても、その恩義のあまり、自分が進みたい道をあきらめることなど、あってよいはずがない。

ましてや「たかがファンが」口をはさむなんてありえないだろう。分を弁えなくちゃいかん。






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