
横綱照ノ富士は、下手をすれば「最後の横綱」になるかもしれない。
この力士は、モンゴル出身では5人目の横綱だ。鳥取城北高から角界入りという、モンゴル力士によくあるパターンで、出世して、大関まで上がるが、右ひざを痛めて陥落。休場を続けて序二段まで落ちたが、ここから再起して2021年に横綱になった。
昇進直後に白鵬が引退して一人横綱になって、ここまでやってきた。
鳥取城北高は、高校相撲の強豪校で、モンゴルからも体格の良い若者を受け入れているが、とにかく体を大きくさせることに集中する。
水戸龍、逸ノ城、そして照ノ富士、彼らは高校時代に巨大化して好成績を上げ、大相撲に入門してからも番付を駆け上がる。しかし莫大な食事を摂り続けることで「巨大化」するために、ほとんどの力士が二型糖尿病や通風を患う。こうした生活習慣病は、遺伝的要素もあるから、発祥の仕方は個々人によって違うが、巨大なカロリーを取り込んでエネルギーに変えるべきアスリートにとって、糖尿病は致命的な宿痾だといえる。

照ノ富士が右ひざを痛めたのも「無理な巨大化」によるものだが、そこから復帰するに際して体力をつけ、パワーアップするためにもカロリー摂取は必然だったが、カロリーを摂りすぎればA1cの数値が上がり、健康状態が悪化する。このジレンマと闘いながらの復活劇だったのだ。
もう一つ言えば「貴乃花騒動」以降の大相撲は「完全ガチンコ」になってしまっている。かつて、番付上位者はコンディション不良で「勝てない」と判断すると「星の貸し借り」をしたものだが、そういうのもなくなって、体調が悪くても真剣勝負しなければならない。照ノ富士の序二段転落も「マジの相撲」になったことが大きいだろう。
近年、横綱が出ないのも「ガチンコ相撲」になって、力士の実力差が小さくなってしまったことが大きい。
今場所、豊昇龍と琴櫻の綱とりが焦点になっている。琴櫻は早くも脱落したが、豊昇龍が昇格できなければ、当分、横綱は出てこないだろう。
大相撲は真剣に「健全化」を考えるべきだ。健康診断で、血糖値や尿酸値が高い力士は治療に専念させるべきだ。そのうえで、大関、横綱の昇進基準を緩和するなどして、大相撲の仕組みそのものを変えるべきだ。
まさか「八百長復活」などできないのだから、長期的視野に立って大相撲の改革をすべきだろう。
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2021年山本由伸、全登板成績【投手五冠にリーグ優勝に金メダル】

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照ノ富士が右ひざを痛めたのも「無理な巨大化」によるものだが、そこから復帰するに際して体力をつけ、パワーアップするためにもカロリー摂取は必然だったが、カロリーを摂りすぎればA1cの数値が上がり、健康状態が悪化する。このジレンマと闘いながらの復活劇だったのだ。
もう一つ言えば「貴乃花騒動」以降の大相撲は「完全ガチンコ」になってしまっている。かつて、番付上位者はコンディション不良で「勝てない」と判断すると「星の貸し借り」をしたものだが、そういうのもなくなって、体調が悪くても真剣勝負しなければならない。照ノ富士の序二段転落も「マジの相撲」になったことが大きいだろう。
近年、横綱が出ないのも「ガチンコ相撲」になって、力士の実力差が小さくなってしまったことが大きい。
今場所、豊昇龍と琴櫻の綱とりが焦点になっている。琴櫻は早くも脱落したが、豊昇龍が昇格できなければ、当分、横綱は出てこないだろう。
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