斎藤佑樹が好き、とかその投球に魅力を感じるという訳ではないが、この投手から「投球とは何か」というものが見える。だから追いかける。
一昨日の楽天戦。この投手は楽天が苦手な感じがする。特に。松井、フェルナンデス。

yuki-Saito20120428




この日は、速球のキレが悪かった。球速もないし、おそらく効果的な動きもしていなかった。立ち上がり、聖澤に安打を打たれた4シームがどうだったかはわからないが、以後の速球はコントロールも悪く、打者を脅かさなかった。

また、楽天打線には「見ていけ」という指示が出ていたように思う。前回のオリックスが早いカウントで手を出したのとは対照的に、楽天は特に速球をじっくりと見た。

このために斎藤は、同じ球筋のチェンジアップやスライダーが生きなかった。

一人の打者をアウトにするのに四苦八苦という感じだったが、それでも4回まで無失点。このあたりに成長の跡が見える。

しかし5回、ついにつかまる。嶋、聖澤がカウントをほしがった速球を捉えた。高須は0-2から四球を選ぶ。ここでフェルナンデスが内側に入るスライダーを左翼へ。3失点。
この時点で80球を越える。昨年ならここで降板だ。しかし、斎藤は立ち直り、6回3失点で終えた。首脳陣もエースとして処遇している。

速球に信頼が置けない分、斎藤は低めに球を集めることに腐心していた。ワンバウンド=LDが7球もあったことでそれがうかがえる。

1回に稲葉の記念すべき2000本安打で先制しただけに、斎藤にしてみれば何としても白星で飾りたかっただろうが、調子が悪いなりに恰好がついたという点で、収獲、無きにしも非ず。

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