ニューヨーク・メッツ=NYMは本塁打が20本も減ったのに、RC、RC27、OPSなどの数値は軒並み上昇している。数字のマジックのようだが、生産性は上がったということだ。
前年と今年の成績の対比。各STATSのナリーグ16球団での順位、各数値の昨対を入れた。

NYM-2011-Bat








要因の第一は、言うまでもなくホセ・レイエスの首位打者獲得。出塁率は相変わらず高くないが、三振数が四球を下回っている。シュアな打者に成長したのだ。続く要因は、打線の二塁打数が急増したこと。43本も増えている。レイエスに加えてジャスティン・ターナー、ダニエル・マーフィー、エンゼル・パガンと中距離打者がそろった。ただし、安打製造機になる可能性のあったマーフィーは8月に盗塁を企図した走者と交錯し、負傷。戦列を離脱した。昨年のスプリングキャンプでの怪我が癒えて復帰したばかりだった。
主砲カルロス・ベルトランも復調気味だったが、フラッグシップディールで移籍した。
派手さはないが、確実性のある打線になりつつある。ベルトラン、カスティーヨと高給取りが抜けたこともプラス要因だ。すっかりパワーが落ちたジェイソン・ベイに代わって若手が外野の位置を獲得すればチームはかなり若返る。
捕手は、薬物騒動で出場停止を食らったポーリーノとトーリの争いだったが、リード面で定評があるトーリが正捕手になった。
不良債権対策にひと段落がついた感があるNYM。もちろん、大砲は必要だろうが、働かない大物がごろごろしていた一時の状態は脱しつつある。マーフィーの復帰が前提ではあるが、出塁率の高い選手が増えることで、得点力はアップするだろう。

私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひ、コメントもお寄せください!